『美神との戯れ』 中村真一郎
    (中島 節) -2010. 1.12-


 前回は堅苦しい読み物で失礼しました。 今回はその罪滅ぼしに(?)軟派で行きましよう。

その前に 今年の「国民読書年」にちなみ 私の読書について簡単に述べてみます。 恥ずかしい話ですが読書量は少なく、『文藝春秋』と『川柳マガジン』の月刊雑誌の他に、 単行本はせいぜい二ヶ月に一冊程度です。 で これらの本は 朝日新聞の書評を参考に決め、 多くは 図書館から借り出し 読むことにしています。 その中の一つが表題の小説で、年末から年始にかけ読みました。ちょっと不謹慎?

これは 新潮社から20年前に発刊された小説。 既に読まれた方も いると思いますが 念のため概略を述べておきましょう。 70歳の作家を主人公にした読み物ですから、ちょうど皆さん向きかもしれませんね。 もっと早く読んでおけばよかったな!

  この小説の一面を知るために「あとがきに代えて」の一部を引用しておきます。 「あとがき」に 雑誌に連載中は「わがポルノグラフィ」という副題が付されていた。

「、、、、、一言をもってすれば、七十歳に達して、尚、創造力を持つ芸術家にとって、 その仕事の原動力である生命と、それに炎をそそぐ愛と性欲と、 また刻々と肉体を犯しつづける老いと死とが、 どのように内的な必然性をもって絡まり合っているか、という、 私自身についての切実な主題を、いささかの遊び心をもって、 物語として展開してみよう、いう計画である。 晩年のピカソが陶芸に凝った、あの心意気である。、、、、、」

  どのぺージをめくっても、まあ よくもと 驚くような描写、 と同時に 巧妙な表現に 感動します。 作家は この本を書くに当たり 国内外の淫書を千冊以上読んだという。 何をするにしても、この用意周到な準備、そして努力なしには傑作は生まれなし、 成功もしないようだ。 分かっているけど 我々凡人は、、、。 お暇と興味のある方は一読してみてはいかがでしょうか。

 最後に、聖路加病院 日野原医師の言葉(朝日新聞1/9)を引用し、 今年の生き方の参考にしたいと思っています。 みなさんも一緒にやってみませんか。

「毎朝、目覚めた時に、「これは単なる日々の繰り返しではない。 いまだ 知らない明るい別の日がまた与えられたのだ」と信じて、前進してください。 そして、新しい一日を進む時は 背を伸ばし、、、リズミカルに進んでほしいと思います」。

 では皆さん、今年も ささやかな目標に向かって 元気に行きましょう! (2010-1-12)