おとぎ話:この世で一番の剛の者?
   (中島 節) -2012. 1. 2-


 明けましてお目出度うございます。今年こその希望を胸に元気な新年をお迎えになったこと察します。

 さて今回はおとぎ話を一つ紹介します。 昨年末、南方熊楠(ミナカタクマクス 1867~1941 諸外国語・民俗学・考古学に精通) の難解な「十二支考」をちょっと覗き読みしました。 その中にマダガスカル(インド洋西部に位置する大島)の昔話、 いたずらに他言を信じるなという趣旨のおとぎ話が僅か四行で紹介されている。それを補足・敷衍すると次のようになろう。

 ある男がある日、国で一番力強いと信じ崇拝していた巨木に登っていると、風が吹きだし枝が折れ、彼は落下し大けがをする。 そこで風の所に行き、この世で一番の力持ちは風だと賞賛する。 すると風は俺の行く手は山に邪魔されるから山には勝てませんと応える。

 そこで山に出向き このことを話すと、鼠は俺の体に穴を開けるから鼠の方が一枚上だと。鼠は猫が大敵と嘆く。 ところが猫は縄に結わえ付けられると動くことが出来ませんと。 男はこれにめげず 縄を訪ねると、俺は鉄(の鎖)の足元にも及びませんと返答。 なるほどと合点、ところが鉄は火に滅法弱いですと。火にあぶられると暑くて堪りません。

 この先は水→舟→岩→人→策士→毒→上帝(天の~)と続き、やっぱり~がこの世で最高の力持ち・権威者で幕となる。 矢印は皆さんの想像力で暇つぶしに補って下さい。 お断りしておきますが、鼠からは私の独断での補足で、原文は名詞の羅列です。

 最近は確かに情報化の時代、目に余るケイタイ氾濫の時代だけに、以上のメッセージは世界中の現代人にも通用しますね。 軽々にテレビ、新聞等の記事や原発などの風評を鵜呑みにして禍根を残さないようにお互い注意しましょう。

 ところで、これを読んだとき、小学校1年生の「ネズミノヨメイリ」を懐かしく思い出した。 しかしこの昔話から何を教えられたのか分からない。内容の面白さだけが記憶に残っているだけで。 早速、インターネットのお世話になると「あれこれ迷っても平凡な所に落ち着く」三省堂 大辞林を見いだし溜飲を下げた次第です。

 「十二支考」が出たついでに少し脱線します。今年は干支(エト)で辰年に当たるそうですが、干支とは一体なんですか。 十干と十二支を合わせ干支(兄弟の意、詳細は広辞苑などを)と呼ぶそうです。 十二支は中国から入ってきたもので子、丑、寅、卯、辰、巳から始まり亥まで12箇あり、昔は時刻や方角を表すのに使われた文字。

 十二支を庶民に浸透させるのは難しいので動物名を当て鼠、牛、虎、兎、竜、蛇、、猪としたとのこと。 また辰年はシンドシと読むのが正式、原字は蜃で「動いて伸びる」の意味があり、 草木が盛んに成長し形が整った状態を表すと解釈されているそうです。

 今年も また毎月一度、駄文を投稿したいと考えていますから、皆さん宜しくお願いします。 (2012- 1- 2)


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