選挙は4年ごとに行われ、選挙年の1〜9月にかけ各州で各党(実際には民主と共和)の党員集会、 予備選挙や全国党大会を行って大統領候補者を絞り込み、その後 全国大会で正式に各党の大統領候補者が決まります。 ここまでは一般有権者は無関係。それ以降、各候補はTV討論、全国遊説に出て、自分の政策を訴えます。 そして11月の第一月曜日の翌日、火曜日に18歳以上の有権者が投票します。 日本と違って 学生の多い大学(学生のほとんどは大学キャンパス内の学寮に住む)も投票所になるし、 また 選挙中は学内の施設を借り政策発表、遊説が実施されていました。
さて 11月の選挙投票数の取り扱い方がとてもユニークです。 2,3州を除き 各州には人口数によって割り当てられた大統領選挙人数があります。 そして 一般人による投票が一票でも多く獲得した候補者所属党の大統領選挙人数になり、劣勢党の投票数は完全に無視されます。 そして 各州から集められた大統領選挙人の合計数の多い候補者が次期大統領に選出される仕組みになっています。 日本人にはちょっと割り切れない選挙です。
私が滞米していた時は、マクガバン氏対カーター氏の闘いでした。 路上で各陣営の選挙カーがすれ違う時には、支持候補の名前をボリュームアップして過ぎ去ります。 日本のように「XX候補のご健闘を祈る」といった相手への思い遣り、礼儀等は微塵もありませんでした。 この選挙はニクソンが勝ち、46代目の大統領に就任、続いて47代目の大統領も勤めました。 このとき初めてアメリカに投票機が登場しましたが、実際どれだけ使用されたかは知りません。
投票日から1週間ほどたった時、知人に連れられアメリカの小学校を訪問する機会があった。 たぶん2年生の授業だったと記憶しますが、先生が黒板にNixonと書き、 これは何と読みますかと尋ねたが答えられた児童は意外にも皆無でした。 なるほど 文字はどこの子供にも難しい問題なのだと実感しました。 もし これが Nicksonなら読めるかなと思ったが、残念ながら試すわけにはいきませんでした。 このとき教室の隅にある2x3メートル位の黒いものが投票機であることを教えられた。
そして 11月の勤労感謝祭にかけ アメリカ一人旅をした時、国会議事堂を訪れる機会があった。 議事堂の裏手に 数人の職人さんが何やら作りかけていた。何をしているのか尋ねてみると、これまた意外な答えが返ってきた。 来年の2月にする、新大統領就任式の式場を作っているとのこと。 短時間の式のため、政府は沢山の予算と時間かけ、こんなバカなことをしているのですよ と自嘲気味に、 また強い政府への不満を未知の私にぶち明けてくれた。 (了)