電線を接続するコンセントは和製英語で、 米国ではoutlet、 receptacle、
英国では socketなどが使われていることは英和辞典などを通し知られています。
でも コンセントの語源となるとconsent説(『和製英語正誤辞典』北星堂書店)もあり曖昧でした。
しかし つい最近、『日本国語大辞典』小学館に「明治時代に使われていた英語 concentric plugの略」と載っているのを知りました。 でもこの説明だけでは、英語を勉強している人でもなかなか納得、理解できないでしょう。
ところが これを裏付ける写真入りの資料が教え子から送られて来たので、この場をお借りしご披露します。 昭和29〜30年頃、日本配線器具工業界の初代会長 神保達氏がコンセントの語源について書いた会報誌からの引用文は次の通り。
“欧州から輸入されたコンセントに、中心に棒状の1極があってその周囲にリング状の1極を備え、 極がコンセントリックに出来ているものがあり、筆者も見て知っております。 我が国でアウトレットのことをコンセントと名付けた語源は、この器具の構造から出たとか聞いております。 注)コンセントリック(CONCENTRIC)同心円の意”
しかし最後に付け足された注は読者の理解を助けるものではなかろう。 concentricは「同心の、同軸の、集中的な;同心円」を意味する単語ですから。 とにかく 日本に輸入された当時のコンセントは写真が示すような円形をした器具で、 concentric plugと呼ばれていたのでしょう。
でも このような単語はOED,WNID,国内出版の英和大辞典にも収録されていません。 ということは製造会社が命名した商品名かもしれません。 そして コンセントリック プラグは勝手に日本人向きのコンセントに短縮され、今日に至ったと考えては如何であろうか。 (了)