本論に入る前に私の所属する土浦芽柳会の活動について。月2回午前中、第2木曜日は句会(各自作品を提示・選考)と第4木曜は勉強会 (川柳に関する講義、選に漏れた没句の検討など)。作品の提出は互選1句、二人選・連記各3句、雑詠5句が義務付けされている。そして 互選句は出席者全員で、各自5句を選出投票し、上位3句を入選とする。しかしこれと別に投票後、担当者が全句について講評する。二人選は 投句された約70句を順番制の選者二人がそれぞれに入選句を決める。連記は会のベテラン級が3句の中から2句を選びその何れかを秀句とする。 そして勉強会の講師は会のベテランが当たる。
次に、恥を忍んでその講評の一端を紹介します。互選講評とは前節で下線を引いたところです。入会7年目の私にその重席が先月回ってきた。 句会の一週間前に互選資料が送られてくるので、その講評の準備をしなければなりません。今回送られたきた24句(課題「我慢」)の中には、 読めない漢字の混じる句(空腹に耐えて奉仕の戦時児)や意味不明(杯に注ぐ我慢のにがい酒)があった。漢和辞典で児がげいと読むことを 知ったが、せんじげいという日本語はどの辞典にも載っていない。家内はせんじっこと読ませるのだろうと入れ知恵をしてくれたが腑に落ち ない。当日、のの脱字で戦時の子にご訂正くださいで一件落着。結局この句を選んだ方は2名(2点)となったが、若い会員には奉仕の意味が 理解できないようだった。
次のにがい酒は意味不明瞭のためか評価は1点。せめて我慢して嫌いな酒を一気呑み程度にしてはいかがかと提案。人生を耐えて歩んだ薄い髪も 1点。「人生を耐えて」という日本語は変で、艱難に耐えてにすればもっと得点出来たかもと講評。このほか2点には3句。痩せ我慢馴れっ子だから 堂に入るもやや意味不明、また堂は「学問、技芸など修練を必要とする事柄がすっかり身について付いている」を意味するから、ここでは様が 適切でしょうと。目の前の好物睨みダイエットやお茶席の足の痺れに気もそぞろは類似句が多いからなるべく避けて、今日もまた好物、、、、 、 お茶席で足の痺れがわめき出すあたりに読み替えてみてはどうかと提案。
この時の最高点は10点1句:四年越し仮設暮らしに馴れぬまま、次点は8点の2句:忍耐を試されている休肝日、言い分をぐっと飲み込む人の 前でした。私は前2句には投票しましたが、最後の句:人の前の語句に違和感を覚え投票しませんでした。人の前を人前でと変えては如何かと講評。 また4点のもう少し使ってみようこの家電では、もっと愛着を強めるために家電を具体的にテレビ、カメラと提示してはどうかと提案。なお講評 時点では、作者名は不明、講評後に印刷順に作者本人が名乗りを上げることになっている。まだまだありますが、講評とはこのようなことをする 気苦労の多い知的作業です。今回は幸か不幸か、疑義、質問も無く無難に済ますことが出来ました。