近況雑記   (宮城 倉次郎) -2014.11.13-


 みなさんご無沙汰しています。近況報告から始めます。私ごとになりますが、小生(宮城)は先月(10月25日)でS字結腸がんの 手術からまる3年が過ぎました。抗がん剤の服用もことし4月でおわっています。約3カ月ごとのCT(患部透視)、医師の診断でも 異常(他に転移など)は見られず、順調にきています。

 しかし、そうなると無類の酒好きが頭をもたげてきまして、しばらく連日の飲酒がつづきました。4月以降、自分では「アブナイ、 アブナイ」と思いながら、日記をみると毎夕おいしく酒、肴をいただいている記述ばかり。なにしろ、お魚のおいしい土地柄なものです から。魚をつかった揚げ物やひもの、土地の野菜もイケるのです。

 好事魔多しです。夏のおわりごろから原因不明の激痛が左腰からももにかけて走るようになりました。さらに視力のおとろえ。車を 運転していて前の車のナンバーはもちろん、信号の矢印は、カミさんの助けをかりないとよく見えないようになってきました。「激痛」 はパソコンで文章を書いているときなどに最も影響します。最近では、友人とのメールのやりとりで何度も訂正され、「どこかオカシイの じゃないの」と言われてしまいました。こちらは平あやまり、「実は‥」と痛さのあまり集中力を欠いてしまう日常を告白した次第です。

 8月下旬から、朝起きがけに木道(松並木の真ん中をとおる長さ500メートルの道。尾瀬ほどではないにしても、松越しにちらりと 見える富士山は見事)を通って御穂神社の周囲をひとまわりする約1500歩の「朝散歩」を始めました。こうすると、歩いているうちに 腰の筋肉がほぐれ、痛みがやわらぐことに気づいたからです。続けるうちに、散歩後は痛みが消えていくことも多いのです。お酒も自重 して、3日に一度か、調子が悪いときには月〜金は酒抜きで過ごすようにしました。

 実は2012年の10月にも「腰痛」と日記に書かれているのですが、それとはやや異なって、こんどは「激痛」を伴います。しかし、 診断のたびにもらっている採血結果でがんのチェック項目を調べると、むしろ数値的には良くなっていて健康状態に問題はありません。 医師も小生のおなかを上から押してみて、「柔らかいですね」(異常ナシという際のセリフ)というのです。

 正直に言って病院にかかることを「怖い」と思っている自分がいて、今回、精密検査までは至っていません。どうしているかといえば、 がんの手術のときにあちらこちらのリンパを切除しましたので、「それが悪さをしているカモ」とか、「一時的な痛みなら筋肉系か神経 系のものじゃナイノ」などという周囲の言に、「そうだよネ」とうなずいている自分がいます。この件はもう少しようすを見るつもりで す。

 居酒屋通いも少なくなりました。元の会社や国の年金が引き下げられる経済的な理由もありますが、ひとと自由にものをいう雰囲気が 居酒屋から失われつつあるような気がするので‥。たとえばいきつけの寿司屋で、政治向きの話を酔ってしゃべったとします。面白おか しく、多少自分の経験や見聞もふまえて―。
 ところが、かつては笑って聞いてくれた人たちの中に、変化が出てきたのです。そもそも意見の相違はあってしかるべきですが、こと 政権に関することとなると賛成か反対かの「ニ択」になってしまうようなのです。特に株価については、みんなとても敏感です。大雑把 に言って、イデオロギーの時代はおわって民主主義も次のステップに向かうのではと思っていた小生にとって、これはとってもショック でした。「街談巷説」を楽しんできた自分としては、大げさにいえば「お先まっくら」‥。以来、居酒屋での会話にも、多少、気をつけ るようにしていますが‥。

 居酒屋といえば、いまテレビの世界では大モテです。いくつものテレビ局が番組をつくっています。それも国内ばかりでなく、世界の 居酒屋まで登場するほどです。お堅いと思われがちなJOAKでも。笑ってしまうのは、ヨーロッパのある国の居酒屋で、やってきた 公務員諸士が男のイチモツを『讃える』唄をみんなで歌ったりする場面。いわゆるワイダンですよね。万国共通なのでしょうか―。女性に しかられぬように気をつけますが、その輪の中に女性もまじっていたように小生には見えました。

 飛躍しますが、自由ってなんでしょう。先が短い小生たちにとっては、この国の将来はとても心配です。この先も大いに語りたいもの です。9、10月の台風シーズン、小生の住む静岡市も被害を受けました。清水区の河川沿いの地域で、洪水で家々が一面の水につかっ ている場面が、テレビで大写しになりました。「お前の家はだいじょうぶカ」と電話をくれた級友もありました。
 幸い住居地の清水区三保には、山も川もありません。従って台風で大きな被害はありませんでした。しかし、ひとつの台風の強風で、 朝散歩に出た小生の目に写ったのは、木道に散らばる松の小枝の数々でした。世界遺産に選ばれた「三保の松原」に至るにはここを通ら ねばなりません。最近では、観光バス専用の駐車場が木道の手前にできて、歩いて松原に向かうひとが増えています。それも、あっとう てきにお年寄りと女性。木道に散らばる松の小枝は、歩行にじゃまになるでしょう。散歩がてら、松の枝を拾っては木道の外へ、拾って は‥。すると、一緒に散歩していたお年寄りも腰を折っては松の小枝を外へ―。

 観光客も土産屋のひとも知らない、私たちのささやかな観光サービスです。この松原には先月、級友夫妻が高級乗用車でやってきて 見物、地のものをあつかう寿司屋で昼食となりました。恩師、中島節先生がここへ来られなくなった「事件」は、先に投稿しました。 先生がその後お元気でお過ごしの様子は、別の級友が教えてくれました。栗田さんが故人となられたいま、沼田さんのお手をわずらわ してこの一文をおくらせていただきます。宮城(2014年11月11日)

 


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