9を逆さに読むと? (中島 節) -2015. 5. 1-


 二月中旬、写真クラブで「男はつらいよ」の寅さんで有名な帝釈天へ撮影会に出掛けた。風も強く、実に寒い一日、そのためか 参加者も九名と少なかった。昼食後、私ともう一人の仲間は帰宅することにした。後日談によると、折角の機会を有効にと都内の 夜景まで撮ってきた仲間もいたとか。

 2時少し過ぎ、私は土浦に到着、駅近くの駐車場へ直行した。料金を挿入し、記憶していた9番を押したが、メーターの反応が ない。数回繰り返したが、結果は同じ。不具合時の連絡先をメモしたが、近くに公衆電話機は見当たらない。場所がら周りは飲食店が 多く、ドアを開け電話機を借りる勇気が湧かない。教え子も近くに二人住んでいたが、呼び鈴を押してまでと躊躇しているとき、老舗の 人形販売店が目の前にあった。ガラス戸を開け、店番をしている初老の女将さんに用事を伝えると、同情しながら気軽に快諾。大助 かりと感謝し、電話機の脇に十円銅貨を置くと、そんな堅いことはしないで下さいと、銅貨を私の鞄の中に押し込んでくれた。

 駐車場に戻り、車中で読書しながら待つこと約30分、やっと係が見えた。怪訝な顔をして「お客さん、ここは6番ですよ」と言われた。 番号は車の正面に向かって書かれていますと教えられた。でもそんなことはつゆ知らず、左右の番号は見ずに、「俺の駐車番号は9番」と 脳裏にたたき込んでおいた。不覚にもこの時、改めて(初めて?)印刷体算用数字6を逆さにすると9と同じであることを知った。 もしもこれが漢数字で表記されていたら、こんなことは絶対になかったのに!

 最近、数字の表記について興味深いことが朝日新聞に載っていましたので、ちょっと脱線してみたいと思います。同紙では原則として 数字の表記は洋数字(算用数字)にしているが、数量など変化するものは洋数字、変わらないものは漢数字にしている。日付は変わり 得るので洋数字を使用。「一日中忙しかった」は「二日中 〜 」などと言わないから漢数字で、他にも「一匹おおかみ」「一を聞いて 十を知る」など、慣用句や諺に出てくる数字は漢数字を使う。変わり得るものでも「一つ、二つ」など「つ」の付ける場合も漢数字を使う。 「一人前の職人」は慣用句で変わらないので漢数字、でも「1人前の料理」は「2人前、3人前、、、」となる。他の新聞の多くも、 原則は洋漢字、変化しない数字には漢数字を使用しているとのことです。


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