ハードディスク・クラッシュ
   (栗田 直久) -2004.12.19-


 パソコンを使っていると、部品の故障・ソフトの不調などと色々とトラブルが発生しますが、 中でも一番困るトラブルは HDDクラッシュです。 このクラッシュには HDDそのものの故障、OSやソフトウェアの誤動作によるもの、 使用者の操作ミス、ウイルスによるものなど、原因は色々あります。

 2004.12.11の朝、いつもと同じようにパソコンの電源を投入しましたが、 途中から1秒毎にシューン、シューンと聞きなれない音を発してループ状態となり起ち上がりませんでした。 この時はパソコン本体から発した音だと思い込み、HDDから発していたとは思いませんでした。 強制的に電源を切り、再度、電源を投入した時はもう異音を発せず起ち上がりましたが、 HDDの稼動を示す緑色のランプが点灯していないので、 マイコンピュータやエクスプローラを開いたところ、存在するはずのドライブが消えていました。 これは HDDのドライブ情報が認識できないような重大なエラーが発生しているということです。 あのシューン、シューンと発した音は HDDの断末魔の叫びだったのです。

   今なら1〜2万円で 120〜160GBの HDDを新品で買えますので、 新品にしてしまうか、今回トラブルを起こした 60GBの HDDを修理するか迷いました。 保証期間内ならメーカーの無償修理が可能ですが、 私の HDDは 2003.8.31に購入したので保証期間を3ヶ月強過ぎていました。 修理費用は予想以上に高額になると聞いていましたので、 修理するより、多分1〜2万円で買える新品を購入する方が得策だろうと思いましたが、 修理費用がどのくらいだろうと知りたい気持ちも強かったです。 もしかして意外に低額の場合もありえるので、見積金額を知ってから判断しようと考え、 近くの家電屋さんに出向いて修理の手続きをしてきました。 3週間位で見積金額が判明し、修理する場合は更に1週間かかるとの説明を受けました。

 ここで予期しなかった事は1週間程してから、 修理を依頼した業者から「見積をする為、メーカーから検定料を要求されましたが継続しますか?」との 電話での伺いがありました。 その担当者も持ち込んだ時、そのような説明はしなかった位ですから 初めての経験らしく戸惑っていました。 メーカーも自社製品のトラブルでユーザーが持ち込んできたのに、 ユーザー側の責任で発生した故障だと断定するがごとく 見積額を算出するための検定料を請求するとは「サービス精神がゼロで 自社の信頼を失墜させている」と感じました。 私は見積額に興味がありましたので、継続調査するように指示しました。

 2005. 1. 8 にテックランド日立店からロジテック株式会社から見積額の連絡があった旨の電話がありました。 60GB のディスクを 40GB のディスクに交換する事になるらしく、 その部品代がこの製品の購入価格より高額になるとは予想外でした。 勿論、修理は断り、故障したディスクがテックランド日立店に戻ってきた時 5,400円の検定料を払って引き取る事にしました。 修理は予想以上に高額 との説は事実であった。 今回、学んだことは、HDD は修理すべきでない事とロジテック製品は避ける事でした。 早速、新たに HDD を購入しましたが、ロジテック製品は止めて、I-O-DATA 製品にしました。

 過去にも HDDクラッシュを起こした経験があります。 この HDDは 1998.11に購入した内蔵型でありましたが、翌年の 1999. 8に調子が悪くなったのです。 この時は「不良セクター」として読み書きの対象領域から外す処置がとられましたが、 最初の不良セクター発生の通知は近々 本格的にクラッシュするぞとの前兆でした。 その後、この不良セクターが増えてきて、ついにはパソコンが起ち上がらなくなった事がありました。

 HDDを長く使っていると、HDDの表面に傷がついたり、信号系統に異常が発生するなど、 物理的に故障する確率が高くなるそうです。 HDD表面の1か所に読み書きできない微少な傷がついただけならば、 些細な異常として自動的に修復してくれますが、 傷が多くなると、修復が不能となり、致命的なエラー(HDDクラッシュ)となります。 直前まで正常に動作していたのに、急に HDDが壊れたように見えますが、 多くの場合は、かなり以前から こうした傷が発生し何度も修復されていた訳です。

HDD故障の原因

 上述のように、私はパソコンを使用する上で大きな損害となった2回の HDDクラッシュを経験しましたが、 以下は一般的な HDDの故障について話します。 HDDクラッシュの原因を示すと以下のようなものがあります。

・ハードディスクの寿命
・ハードディスクの不良
・ハードディスク使用上の不備(発熱対策)など

 故障の原因はこれらの他にも考えられるかもしれませんが、 多くは上記のような原因から故障するものと思われます。 その中でも、HDDの寿命と不良は避けがたいものです。

 ハードディスクの寿命は超精密な磁気ヘッドや高速モーターを使用しているので、 使用すればするほど衰えていき、ある程度の年数が経つと自然に故障してしまいます。 故障するまでの期間はメーカーによっては10,000時間とか、約3年間ほどと言われていますが、 この期間は正常に稼動できると思ってよいのではないでしょうか。

 ハードディスクの不良はごく稀に起こるものですが、 HDDメーカーの設計ミスあるいは製造ミスによる製品が発生してしまうそうですが、 HDDほど当たり外れの激しい機器はないそうです。 機器の出来不出来や使用環境によって極端に差がでるそうですが、 工場出荷の時点から不良品の場合も多く、輸送中に受けたダメージで壊れることもあります。 この問題は私達がどうにかして避けられるというものではありません。

 ハードディスク使用上の不備は前述の寿命や不良のような不可抗力でなく、 使用する上での人為的な不備により故障を引き起こしやすくしたものです。

(熱によるクラッシュ)
 パソコンを自作しているユーザーにとって重要となるのは発熱による熱暴走です。 従来のHDDは5,400回転/分 が主流でしたが、 最新は7,200回転の高速HDDが使用されることが多くなっています。 しかし、7,200回転以上の高速HDDを使用していて何の空冷も行っていない場合には、 表面がとても熱く感じるはずです。 高速HDDでは、製品にもよりますが何も対策しないと動作温度は40〜50℃に達し、 このような高温下で動作させていると一気に寿命を縮めてしまうことがありますので、 冷却ファンのような HDDクーラーを取り付けるなどの対策が重要です。

(振動によるクラッシュ)
 熱でクラッシュする事は多いですが、振動でクラッシュする場合もあります。 稼動中のパソコンには、デスクトップ型であろうがノート型であろうが、振動は禁物です。 パソコンの普及やインターネットの常時接続に伴い、電源を長時間入れたままにして 24時間稼動させるケースが増えていますが、 HDDがもっともクラッシュしやすいのは、パソコンを立ち上げて放置している状態だそうです。 通電中の HDDは発熱しますが、アクセスがなければそれほど熱くはならないが、 長時間アクセスがなく、久しぶりにアクセスが発生すると、 初動時にスライダーに引っかかりが生じて振動を発生させ、 クラッシュの原因になる可能性が高いそうです。

 このトラブルを未然に防ぐには、定期的に HDDの電源を切るようにします。 常に通電しておきたいなら、定期的(30分〜1時間程度)に HDDにアクセスする事が大切ですが、 HDDを何台も接続していると全てにアクセスをする事は難しくなります。 また、地盤の弱い道路際の住居など、振動の多い場所に設置されたパソコンはさらに危険です。 振動のたびにヘッドが記録面に接触する可能性が高くなり、結果的に不良セクターが増加し、 トラブルの発生を早めることになります。

(強制電源断によるクラッシュ)
 それから、HDDクラッシュの確率が高いのは、異常終了等により、 手動で電源ボタンをオフした場合です。 「フリーズだからしょうがない」と思ってついやってしまうのですが、 HDDへアクセスしようとしている瞬間にこれをやると、ハード上のエラーに加えて、 HDDに保存される内容に矛盾が生じ、次回の起動時に何らかのトラブルが発生する可能性も高くなります。 異常終了の多いパソコンについては、原因を追究し早めに修復する事が大切です。

損害が大きいHDDの故障

 パソコンを使い始めて数年 または 運が強いユーザーであれば 未だ HDDのトラブルを一度も経験していないかもしれません。 HDDクラッシュを一度も経験していないユーザーには信じられないかもしれませんが、 HDDはパソコンに使用されるパーツの中では故障率が高く、 パソコンに対して甚大な損害をもたらすパーツです。 HDDにはOSなどの基本ソフトやアプリケーションなどのソフトウェアが沢山インストールされており、 これらを失うことになればそれだけでも損害ですが、 それ以上に、苦労して作ったワープロ文書、エクセルデータ、音楽データ、 デジカメデータ等を失うことこそが最大の損害です。

バックアップはとても大事

 HDDの故障はいつ起こるかわかりません。 この故障に対して私達ができる対策は唯一つ、それはバックアップすることです。 毎日バックアップする事は大変な負担を伴いますが、 使用状況に合わせて定期的にバックアップする事です。 私はデジカメのデータなどは記録する時に別のHDDにも記録(二重)してから消去しています。

最近のハードディスク

 先日、家電屋のパソコンパーツの展示棚をルッキングしましたが、 HDD、MO、CD-R、SCANNER、PRINTERなど全て USB接続の製品でした。 2001年は殆どの製品が SCSI接続であったので、この3年間で完全に様変わりしてしまいました。 しかも、SCSI接続の製品は皆無で、SCSIコードすら置いてないのには驚きました。 店員に尋ねてみたら カタログ本を渡されて「SCSI関係は全てお取り寄せです」との返答でした。

 そして、価格も安くなっており、USB接続なので、パソコンに接続させるのも簡単です。 3年前に 30GBのSCSI接続の製品を2万円弱で購入しましたが、 現在では同程度の金額で160GBのUSB接続の製品が購入できます。 この様に低投資でHDD製品が手に入りますので、是非バックアップをして下さい。 また、デジカメも記録サイズが大きくなってきていますが、保存する領域で悩む事がなくなります。 (了)


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