お仕事奮闘記
派遣OL その1 伊勢崎市の富士○工
そこは、主にバス全般を製造(オーナメント等)を行っていた。
所属はデザイン係というところで、係長筆頭に社員2名(男性)、パート1名(女性)、派遣2名(同じ会社の先輩とわたし)で構成されていた。
この係長というのが、仕事が趣味なんじゃないかというほど熱心に自分の世界でデザイン画を描いていた(^^;)。とは言うものの、その「係」の長であるので、仕事内容も新米のわたしとは雲泥の差である。企業から依頼されたバスの塗装のデザインを考えたりするような内容だ。
もうひとりの男性社員は営業を3.4年経験してきての配属替えらしかったが、センスを見込まれてのことだと仕事ぶりを見て感じた。その人も、それなりにそれなりのデザインをしていた。
なんと言っても、他の係りを含めて、わたしたち女性陣をたのしませてくれた。奥さんとラブラブの様子や、営業からの移動で禁煙した有様、営業手当のオイシサを語ってくれていた。
40歳前後かと思われるパートのおばちゃんは、カッティングマシーンなるものを主に操作していた。
あらかじめ用意されている会社のロゴやマークを読み込んで、塗料を吹き付けるために用いるカッティングシートを作成するのである。
OA機器に目のないわたしは、とっても興味ありありで覗いていたのを覚えている。
この方も「ホットなお母さん」といったイメージで、わたしに優しくしてくれた。
「同じ会社から派遣されている」ということもあってか、わたしの面倒全般は30を過ぎた女性の先輩が厳しくも優しく指導してくれていた。
もともと某大手電気メーカー(サ◇ヨー)でのデザインの仕事してきてからの転職で、デザイン関係の学校を卒業していた。その基本とキャリアは、仕事へのステップアップを見てもさすがと感嘆してしまう。
下働き(謎)のわたしの仕事と言ったら、なんとも(^^;)
この会社で、大型コピー機の「紙詰まり対処法」を学んだと言っても、過言ではない(笑)
いや。おおいにOL模様も体感させてもらった。
バスの側面の文字は、大きくて数メートルにも及ぶ。
普通紙とトレペ(トレーシングペーパー)の用紙選択し、拡大・縮小など倍率を選択する。
縮小はともかくとして、150%以上の拡大になるとかなり歪んでしまう。
もうちょっと詳しく言うと、1枚の鉄板の上に文字や画像を張り付ける訳ではないので、いろいろな傷害物(ビス・窓枠など)をよけながらと、若干の配慮が必要となってくる(とは言うものの所詮、四則演算でカタはつく笑)。
仕上がったコピーをクルクルと丸めたり、決められた折り方をしたり、いくつかの部署へ巡回して配布する。
こんなコピー取りの作業が午前中を占める日々であった。勿論、午後に作業が及ぶこともしばしばあった。
コピー室のおばちゃん(おばあちゃんに近いかも謎)たちのご機嫌をうかがいながら(^^;)
そうしなくては、いつまで経ってもコピー機を使わせてもらえないからである(幸いわたしはそんなことはなく仕事ができた)。別段そんなに気を使わなくても、基本的な挨拶さえしていれば派遣社員のわたしにだって、親しみあるおしゃべりをしてきた。
やはりロッカールームというか、休憩所である部屋ではいろいろとある。
十五畳くらいあろうかという畳の間に、ロッカーや洗面台・コンロが置かれていた。
この部屋にてその日の服装のチェックがされ、とりとめのない女性ならではの会話がなされる。
具合が悪くて休息するのにも、使われる。
○×さんは、□課長とデキてるらしいとか、△◇さんが転勤になるらしいとか、□課のだれそれさんってカッコイイよねぇー、等々の会話がされるのである(笑)
わたしは年齢が近いことや社内の人間でないという理由だったのか、同じ課の年上の女性と親しくなれた。
彼女は若干ぽっちゃりしていたが、オシャレで健康骨くらいまでのロングヘヤーだった。
顔の吹き出物にかなり悩んでおり、その状態で機嫌が悪くイラつくことも多かった。
なんの仕事してるか分からないけど、課長の秘書みたいな仕事をしていた。
なんかいっつも彼女のグチを聞いていたような記憶しかない。
わたしに、この部署の「なんたるか」を教えてくれた。
コピー室の女性社員に嫌われてはいけない、あの人は部長のお気に入りである等々。
どうやら女性陣の「噂」の源は、彼女から発信されているようだった(^^;)
ある日、女性陣で週末に会食が行われることとなった(なぜだか知らないけど)。
半強制といったとこだろう(謎)
長いテーブルの上座には、長老の「おばちゃん」が座っていた。
金曜の夜だというのに未成年も多かったせいかアルコールはなく、フォークとナイフを用いてのディナーだった。なにか歓談したとは思うが、まったくわたしに興味のないことだったので、皆目覚えていない(笑)
翌月曜日の朝は、よそよそしく女性同士で「お世話様でした/お疲れさまでした」と挨拶していた。
なんだったんだろ。お局さまの確固たる地位の見せつけだったのかも(謎)
とにもかくにも、そんな人間模様のなかでモマれたのであった。
完成した仕事といったら、オ○ジンバスと会社のロゴ吹き付けしたモノくらいだな。
「得意のコピー作業」で拡大したものを手直しでなぞって、それを図面としたのである。
うう〜ん。なんと人の目に見える仕事をしていないことか・・・
バスの寿命を考えても、まだどこかで走行しているのかと思う。
この会社で在籍しているときに、成人式を迎えた。
係に出入りしていた写真屋さんに、わたしの振り袖姿を撮影してもらった。
朝焼けを見ながらお店に入ったことを今でも覚えている。
わたしは社員でないのに係長からテレカをもらい、パートさんからもプレゼントをもらった。
社内に派遣されている方(同僚というか、先輩)たちからは、文房具セットをもらった。
ホットな人たちに囲まれていたのか、はたまたわたしの性格からなのかな。
感謝してます。
しかし、コピー取りとして辛い日々であった。係長にいじめられたかも・・・
その度にロッカー室で泣いたり、自分のロッカーにコブシを握りしめながらパンチしたのであった。