眼鏡


 夏みたいな。むわーっと。空気が動かない。

 目を閉じた瞬間だった。2時間以上過ぎていた。 きっとなんらかの反応があるという確信はあって。それが思いのほか。 早かったので、真っ暗な家の中をどきどきしながら。 笑ってた。笑われた。それでも嬉しかった。

 慣れてるんじゃない。予感してる、可能性を考える。 そして肩を落として。口をとがらせて。今度言葉を交わすときは、 なんて言ったらいいだろう、なんて。

 眼鏡を洗面台に落としてしまい、左右両方ひびが入った。 夜中に1人でうなだれ女。眼鏡歴は長いが初めてだった。

 縦に亀裂が入って、猫の目みたいになったレンズ。 でも可愛く無い。

 不幸中の幸いか、不幸がもたらした慰めか追い打ちか。 まぁ、なんでもいい。喜んでいる私がここに居る。

 余計なことは考えぬよう。

 知らないということは幸せか不幸せか。

本日の一枚:Cocco/サングローズ




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