小さな穴


 ちからぬけた。当面の目標は、なんだか情けない。

 少し泣けた。最近あまり泣かなかったのに。 泣けなかったのに。もう、大丈夫、多分。泣いても何もならない。 自分から水が出て、中身がカラカラにまた渇いていくだけ。

 涙も笑顔も武器になんてなりえないから。

 許された場所はそこしかない。しかも色々見え隠れする。 心苦しい。だからまた情けなくなる。

 やたらな攻撃を受け入れて喜べるほど私の器の口は 広くないんだと思う。そして細く長く、もしかしたら 途中に小さな穴が開いているのかもしれない。

 もっときちんと色んなものを見ようとしておけばよかった。

 きれいだった。冷たかった。

 そういう気持ちが細く細く縒れて縒られていき、 そんな頼りなげなもので繭をつくり、そのまま羽化できない。

 なんにだって嫉妬できる。




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手紙 BBS




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