つるりと滑り落ちてその下の綺麗な澱みに小さな波紋を作って。
何が落ちて行ったのか気にならない。いいえ、本当は分かっている。
見ない振りをする。上手になったね、いい子だね。
嫌な感覚。一番嫌う。ならばそれ自身が私。
空虚、寂寥、溜息溜息溜息溜息。
溜息をつくたびに年をとると言ったのは誰。
鎖が外れて小さな黒い珠になってぽろりぽろりと吐き出せたらいい。
ちゃんと壁があって、手は届いたらいけなくて。
つつつとなぞる。涙の跡はまだあった。
ごめんねごめんね。驚いて飛び去っていく。
鵯は気にせず私を見ない。その後に地面に落ちたのを
こそりこそりと啄ばむ目白。
雨が降るたびにこの一雨毎に暖かくなるだろうかという期待。
冬は好き。だけれどもそこから春が近付いてくる空気がもっと好き。
季節の移り変わりだけを見て、同じに季節を過ごしていることを
見落としがちになる。通り過ぎた春を指折り数え。
布団に潜り込んだ瞬間に、ふぅとまた溜息。
おまじない。おやすみおやすみまたあした。
最近は馬油に凝っていて、睫毛が長くなったらいいなと。
本日の一枚:LA-PPISCH / POP