落ち葉


 暗くなってからその道際を自転車で走ると、たまにブチっと 実を踏んで、あのなんとも言えない臭いが鼻につくんだ。 今年はなぜだか雨が降ることが多いような気がする。 せっかく黄金色に輝きながら落ちた銀杏の葉も雨に打たれて 重さをもって路面にいる。からっからに乾いた落ち葉を わざと大きめの歩幅で蹴散らしながら歩くのが 小さいときから好きだった。

 先月はやはり半ばほどに暑さがぶり返し、今月も初旬は なかなか寒さに辿り着かなかった。この二三日の雨で 周辺の空気の温度がぐっと下がってようやく秋も過ぎるかと 思えるようになってきた。ストーブ、つけてもいいかなぁ。

 思えば思うだけ虚しくなり、 ふと気が付いてあまり考えてなかったら それはそれで悲しくなる。頼まれてもいない罪悪感になる。 多分、自分ではめた枠があって。その中で歪にしか育てなかったもの。 形状記憶じゃないから、お湯に浸けても正常な形には戻らない。

 他人のことならどうにだって思えるし、 どうだって奇麗事並べることもできる。 自分にとって失いたくなかったものがそれであっただけ。 ないがしろにされた側としては煮え切らないだらけだけれど、 自分の気持ちを突き通すことが正義だなんて誰も思っていない。 幾つも莫迦らしいくだらない虚しいことを重ねて。 あれはそう、病気なんだ。何かに憑かれたようにすがりつく。

 持続が短い。きっとそう。そのときそのときは本気だと。 一番性質が悪い。

 嘘を重ねたミルフィーユ。好んで食べてくれる人なんて、 いるわけない。

 初めて人の死というものを認識したのはいつだったかと。 小学生であったときは、悲しくて泣いていた。 死ぬということ。それが悲しいということ。それは いつ覚えたのだろう。

 月のひつじ、陰陽師II、8人の女たち、座頭市。結構映画を見た。

最近の一枚:GRAPEVINE / 会いにいく




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手紙 BBS




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