疑問


 今まで、ただ今まで自分でそうしようとしていなかっただけ。 それは幾度となく思い、書いてきた。 それをしようとしない自分がなんだか面白おかしかったから。 それだけ必死に姿を追っていたって、 今手元には何の役にもたたないようなものばかり。 その頃の感情そのままに。便利なもので風化してゆく。

もし
私が
あの頃
こんな風に
変わろうと
思っていたら。
いたら。
ら。
なんて。

今より少しだけ惨めな思いはしないですんだのかもしれない。
今より少しだけ人を信じやすかったかもしれない。
今より人を好きになることが簡単だったかもしれない。

 巡る劣情と臆病な口先。私の脳だけはあらゆる方向の渦を持つ。 それに触れる指。 ふと滲みだす私の液体は心臓の色に似ているだろうか。

 なぞるたびになじんでいく。そんな錯覚を抱きたがる不自由。 カタカタとボタンを押す指から何かが伝わるだろうか。 私はわかりやすいバカな女になれているのだろうか。

 全部、全部もういいと思っていたはずだったのに。 掃除機のコードがボタンひとつで吸い込まれていく様。 そんな気がした。まだ必死だった頃の自分。 懐かしくもない鮮やかな腐敗。細い操り糸の支配。 言葉すべてを信じすぎた私の負けだった。

 手っ取り早い方法がある。意気地がない。

 自分が学んでいたことに気付いたのは、 ちょっと悲し過ぎたと思った。それは過去の傷。 それ迄思いもしなかった、裏返しの感情。 まさか、なことがあった今までからの経験値。 そこから回避しようと、あるいはそれも当然かと 自分に言い聞かせるのは何故。

 姉の結婚式のときの、お父さんはちょっとずるいと思った。

 薄手のコートじゃもう寒い。

 どうにかなってどうにかなるんだから、 どうにかしてみよう、とようやく思えた。多分。

最近の一枚:東京事変 / 遭難




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