におい


 新しいウサギも、いつの間にか体重が当初の3倍近くになり、 居間に放しているとくつろいでいる、という生活になってきた。 体重は今の倍にはなると思うので、来たときはなんて小さかったか、と。 260グラムだった。今はなんか、骨とか肉がしっかりしてきた。

 少し癖のある毛並なので艶がない。目はくりっとしていて鼻は小さい。 口はものすごくへの字でその小さい歯でよくかじられる。しっかり痛い。 ひげはやたらと長く根元は黒いのに先は白かったり、なんか、変だ。 馴れ馴れしい、というより、図々しい。そんで、気性が荒い。 眠いときには猛烈に寝る。手の中でも寝る。 こいつはこいつで性格やっぱり違うよなーと、楽しい。

 前のウサギの写真を見て泣いた。

 年度末、末。明日から変わる。きっと色々変わる。 気合を入れて細々と暮らす。

 ROSSO見た。なんか、目が覚めた。

 VITAL見た。いびつなあいのかたち。倒錯する意識。空間。感覚。 死、の、後にあるもの。長い長い弔い。現実ではない世界での言葉。 つながるなにか。見えない顔。湿ったあおい空気が流れてきた。

 そこで全部がもみくちゃになる。ドキとする。 そして考える。自分はどうだろう。 何を思い出したいと望むだろう。

 あまり、明確に浮かばない。

 掌、指先、額、頬、唇、滑らかな肌。そう、そして、におい。

 胸が苦しく、涙をこぼす。

最近の一枚:ROSSO / DIRTY KARAT




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手紙 BBS




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