どうにもならない


 どうにかしなければいけないけれど、どうにもならない。 どうにかしてあげたいけど、どうすることもできない。 私は、ただ待つだけで。それしかできなくて。 それがどんなに辛いことか、貴方はわかってくれているけれども、 どうにもできないので、すまない、すまない、と言う。 謝られても、何が変わるわけでもなく、私は待つだけ。 貴方が私とちゃんと向き合ってくれるようになるまで。

 自分が関係することなのに、自分でどうすることもできない、 その歯痒さと、悔しさと、空しさと、情けなさと。 心のなかに、スカンと大きな穴が空いているようで、 それが貴方がくれた言葉や優しさで、少しずつ埋まっていくまで、 がんばりたくてもがんばれない日々を送ってしまうことでしょう。 貴方のくれた言葉の群を、反芻し、少しずつ少しずつ、 溶かしていく。また、次の新しい言葉が私に与えられるまで。 そうでもしなければ、あまりに無気力で。

 メソメソするな、と言ってくれた。私は貴方の前でしか メソメソできないから、安心して。いつもいつも、貴方のことばかり 気になって、涙がこぼれそうになるけど、空元気でごまかしてるよ。 貴方の笑顔が見れなかった。辛そうな顔しか見れなかった。 それが悲しい。いつか、笑った顔が見れるかな。 今日はね、一生懸命話をしたよ。今日は一生懸命聞いてくれたね。 他愛もない話だったけど、今まで出来なかった話ができたね。

 今度はいつ会えるかな。また私は電話を待つ女。 我慢できなくなったら電話するよ。貴方を苦しめているのは 私だってことは、充分わかってるから。少しだけでも声を聞かせてね。 うまくいかないことが多すぎて、疲れてるんだね、きっと。 私も、貴方も。時間が、距離が、必要になってしまった、のかも、 しれない。




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