| 今、大船で一番元気がいいのは、駐車場業界だろう。そう、黄色い看板でおなじみのタイムズをはじめとする、時間貸の無人コイン式駐車場が、まるで雨後の筍のごとくどんどん開設されてきている。タイムズ(パーク24)を例に挙げても、半径500mの間に「大船第1駐車場」から「大船第7駐車場」まで7つもできた。もちろんパーク24以外の企業も後に続けとばかりに、駐車場を続々と新設している。タイムズが97年の初めには大船に一つしかなかったことを考えても、この2年間の間にどれだけコイン式の駐車場ができたかがよくわかるだろう。 スーパーの話の中でも書いたが、大船は駐車禁止の取り締まりが意外と厳しい。それに、駅周辺には路上駐車して交通の妨げとなっている車が列をなしているので、駐車場ができるのは周辺を利用するものにとってはありがたいことではある。 しかし、“元気がいい”というフレーズは、あながち間違いではないとは言え、不適切な気もする。逆説的な感じがするからだ。駐車場が多いということは、逆に街自体の“元気がない”こと証拠でもある。なぜなら、今、遊休地を駐車場にするということは、この不況下においては、税金対策として有効な土地活用の、一番手っ取り早い方法だからだ。もし、今が好景気で“生きた”土地であったなら、新しいビルや店舗、マンションなどの住宅などがすぐに建っただろうが、当分はそういった予定がないという現状の厳しさを、“駐車場景気”は端的に表している。 そんな駐車場だらけの街を見ていると、ふと寂寥感に襲われてしまう。さらに悲しいことに、大船で唯一の映画館(長いこと閉館状態ではあったが)も、いつの間にか更地となり駐車場に様変わりしてしまった。 |