連載童話(since1999.3.24)
「なきむしひめ」 ケロケロぴー:作
『なきむしひめ』ポロンちゃんへ
むかし、むかし あるところに 一人の 女の子が おりました。その 女の子は、とても こわがりで いつもいつも ないているので、いつのまにか 『なきむしひめ』と よばれるように なりました。
『なきむしひめ』は、森の そばに、おとうさんと おかあさんと 三人で すんでいました。おとうさんは、まいにちまいにち はたけや 森で しごとを していました。けれど、ある日、おとうさんは けがをして しまいました。それから おとうさんは、からだの ちょうしが わるくなり、ねこむように なって しまいました。
『なきむしひめ』の おかあさんは、おとうさんの かわりに はたけしごとも いっしょうけんめいに やりました。でも、おかあさんは、おりょうりや せんたくなど いえのしごとも、おとうさんの かんびょうも しなければなりません。『なきむしひめ』が てつだっても おかあさんの しごとは すこししか へりませんでした。
おかあさんは だんだん つかれ、びょうきに なりそうでした。『なきむしひめ』は、おかあさんまで たおれたら どうしようと、しんぱいに なりました。
ある はれた日、『なきむしひめ』が おとうさんの へやに ごはんを はこびました。
「おとうさん、きょうは おかあさんが とても おいしい スープを つくりましたよ。」
『なきむしひめ』が そういうと、おとうさんは とても うれしいかおをしました。
「ありがとう。きょうは、こんな おいしい スープを のむことが できて、わたしは、とっても うれしいよ。」
おかあさんは、まいにちまいにち おいしいりょうりを おとうさんに つくりました。おとうさんも うれしい かおを して たべていました。 それでも、おとうさんの びょうきは よく なりませんでした。
「どうしたら、おとうさんは げんきに なれるのかしら。」
『なきむしひめ』は、へやの まどから あおい 空を 見あげて いいました。
そのとき、ガシャーンと 音が しました。まどの そとを みると、小さな とりが じめんの 上に おちています。どうやら、まどの ガラスに あたって おちたようです。
「たいへん。しんで しまうわ。」
『なきむしひめ』は、いそいで そとへ かけていきました。
うらにわの 草むらに、小さな とりが 足を上に あげ、たおれていました。
「とりさん、とりさん、目を さまして。」
『なきむしひめ』は、ことりを 手に とると、やさしく とんとんと からだを さすりました。そして、そおっと りょう手で あたためました。
すると、足が すこし うごきました。からだも あたたかくなり、ガラスに ぶつかった ことりは 目が さめて きました。ことりは、『なきむしひめ』の 手の 中で すこしずつ、はねを ひろげました。『なきむしひめ』は にっこりしました。
「ああ、よかった。げんきに なって。」
『なきむしひめ』は、りょう手を 上に あげました。ことりは はねを ばたばたさせて、とびたちました。
「ありがとう、『なきむしひめ』。」
ことりは、よろこびながら 『なきむしひめ』の まわりを とびまわりました。
「とりさん、どうして わたしが 『なきむしひめ』と よばれている ことを しっているの?」
ことりは、『なきむしひめ』の 目の まえで、はねを ぱたぱたさせて いいました。
「わたしは、いつも 大空を とんでいるから、いろんなことを しっているのさ。」
ことりは、『なきむしひめ』のかたに とまりました。
「あなたの おとうさんが びょうきで ねていることも、おかあさんが いっしょうけんめい はたらいて いることも しっているよ。」
『なきむしひめ』は、きゅうに しんぱいがおに なりました。
「おかあさんまで びょうきに なってしまったら、わたしは どうしたら いいのかしら。」
ことりは、『なきむしひめ』に いいました。
「森の おくに、なんでも びょうきを なおせる おばあさんが すんでいるんだって。その おばあさんに、くすりを つくって もらうと いい。」
「でも、森は くらくて、一人で いったことが ないの。」
『なきむしひめ』は なみだが 出そうに なりました。
「ぼくも まだ 小さいから 森の 中は ちょっとしか しらないけれど、そんなに こわくないよ。」
ことりは、はねを ばたばたさせ、上へ 上へと とんで いきました。
「なかないように、『なきむしひめ』。おばあさんは、なみだが きらいなんだって。」
ことりの すがたは 空の かなたに きえていって しまいました。
『なきむしひめ』の いえの そばに、ふかいふかい 森が ありました。しかし、『なきむしひめ』は、まだ 一ども この森に はいったことが ありませんでした。なぜなら、森は 『なきむしひめ』に とって、とても こわい ところだったからです。
よるに なると 森の ほうから、
「ほぉ〜ほっほぉ〜、ほぉ〜ほっほぉ〜。」
「ざわざわわ、さわさわさわ、ざわざわざ。」
「ぎゃーお、ぎゃーお、ぎゃあ、ぎゃあ。」
と、いろいろな 音が きこえてきます。
『なきむしひめ』は、一人で ねていると こわくなって、いつも ベットの 中で ないて いました。
もしかしたら、まじょが よんでいる こえかも しれません。もしかしたら へびが たくさん 森に あつまっている 音なのかも しれません。もしかしたら、森から かえれない 子どもの なきごえかも しれません。
『なきむしひめ』は、森が きらいでした。だから、おとうさんが しごとを するために 森へ いくときも ついていきませんでした。
「わたしは、一人で 森へ いけるのかしら。」
『なきむしひめ』は、こわくて、足が うごかなく なりそうでした。
「そうだ、おかあさんに きいてみよう。」
『なきむしひめ』は、おかあさんが ねている へやへ いきました。
「おかあさん、おかあさん、わたしと いっしょに 森へ いきましょう。」
けれど、おかあさんは とても つかれているのか おきて くれません。
「もう すこし、もう すこしだけ、ねかせておくれ。」
おかあさんは、そういって、また ねてしまいました。おかあさんは、まいにちまいにち よるも ねないで、いっしょうけんめい しごとを していました。だから、ひるまの ほんの すこしの じかんに、テーブルで ひるねを するのが、おかあさんの にっかに なっていました。
おかあさんの すがたを 見て、『なきむしひめ』は かんがえました。
「わたし、一人でも がんばって みよう。おかあさんは、まいにちまいにち しごとで つかれて いるし、おとうさんは、どんどん げんきが なくなっていくし。すこし、がんばってみよう。」
『なきむしひめ』は、森に 出かける じゅんびを しました。
まず、ランプと マッチを よういしました。これで、くらくても だいじょうぶです。つぎに、つえを よういしました。これで、ヘビが ちかくに いるか たしかめる ことが できます。 つぎに、みみせんを よういしました。これで、こわいこえや 音が しても だいじょうぶです。そして、さいごに、おかあさんが やいた パンを すこし かばんに いれました。
「おかあさんが しんぱいするかも しれない。」
『なきむしひめ』は、おかあさんに てがみを かきました。
<おかあさんへ わたしは 森へ いきます。びっくりしないで。あんしんして まっていて ください。『なきむしひめ』より>
おかあさんが うたたねを している テーブルに てがみを おくと、『なきむしひめ』は そっと 森へ 出かけました。
森には、大きな 木が たくさん はえていました。そして、その 木の えだが、ひるまでも、おひさまを じゃまして いました。『なきむしひめ』は、かぜが、がざざざざと ふくたびに、ふるえて いました。木の えだは まるで、大おとこの 大きな 手の ようだったからです。その 手は、森の みちを あるいている 『なきむしひめ』を おっかけて きているようでした。
「ほぉ〜ほっほぉ〜、ほぉ〜ほっほぉ〜っ。」
だれかが、わらって いるような こえが きこえてきました。 『なきむしひめ』は、まじょが ちかくに いるのでは ないかと びっくりしました。
そこで、『なきむしひめ』は、右の ポケットから マッチを 出して、手に もっていた ランプに 火を つけました。ランプの ほのおは、ふらふらと、いまにも きえそうな ぐらい、ゆれて いました。でも、とても あたたかいので、まるで、おかあさんが そばに いるようでした。
「ほぉ〜ほっほぉ〜、ほぉ〜ほっほぉ〜。」
こんどは、すぐ ちかくの 木の えだから きこえてきます。『なきむしひめ』は、ランプで まわりを てらしてみました。まじょだったら、きっと、ちかくに いるはずです。でも、ランプの あかりで みえるのは、たくさんの はっぱが ついた 大きな 木の えだだけでした。
『なきむしひめ』は、右と 左の 木を ランプで てらしながら、森の おくへ すすんで いきました。
『なきむしひめ』が どんどん あるいて いくと、足に なにかが からみつきました。小さな 音が、足もとから きこえてきます。
「ざわざわわ、さわさわさわ。ざわざわわ、さわさわさわ。」
つえで さわっても うごきません。もし ヘビが いたら、ニョロニョロと うごきまわっているでしょう。『なきむしひめ』は、つえで、へびが いないか たしかめながら あるきました。
こうして、『なきむしひめ』は、ようじんぶかく、森の おくまで あるいていきました。
「ぎゃーお、ぎゃーお、ぎゃあ、ぎゃあ。」
森の おくから、子どもの ないているような こえが きこえてきました。森に まよった 子が、さみしくて ないている かもしれません。まじょに つれさられた 子が こわくて ないている かもしれません。
でも、『なきむしひめ』は、こわくて、こえの する ほうへ いけません。足が ぶるぶる ふるえて、うごけなかった からです。こえを きくと、こわくて あるけないので、『なきむしひめ』は、そっと、左の ポケットに はいっている 耳せんを とりだし、耳に はめました。
「たすけに いけなくて、ごめんなさい、ごめんさい。」
そう いいながら、はしって、とおりすぎました。
くらい 森は、まるで、ながい トンネルの ようでした。いくら はしっても、ぬけることが できません。『なきむしひめ』は、足が いたくなりました。
「みちが わからないわ。どうしよう。」
大きな 木の ねもとに すわりこんだ 『なきむしひめ』は、なみだが 出そうに なりました。その ときです。木の ねもとに ある あなから、のねずみが 一ぴき 出てきました。そして、『なきむしひめ』の 目の まえに、ちょこんと すわりました。のねずみは、なにか いっしょうけんめい はなしていましたが、耳せんを している 『なきむしひめ』には、きこえません。『なきむしひめ』は、耳せんを とりました。
「ないては、だめだめ、おじょうさん。」
のねずみは いいました。
「わたしも、なきたいのを がまんして いるんですよ。うちの おっかあが、あかちゃんを うんだので、おいしいものを プレゼントしたいのに、ぜんぜん みつからないんです。」
『なきむしひめ』は、のねずみの おじさんの こえが もっと きこえるように、からだを ひくく しました。
「どこへ いったら、おいしいものが あるんでしょうねぇ。」
その はなしを きいた 『なきむしひめ』は、小さい かばんの 中から、小さい つつみを とり出しました。
「これは、わたしの お母さんが つくった パンです。これで よければ、あげましょう。」
『なきむしひめ』は、そう いって、パンを ちぎりました。そして、その パンを のねずみの おじさんの まえに さし出しました。のねずみの おじさんは、くんくん はなを うごかして、パンを うけとりました。
「おや、とっても いい においだ、そうそう、このパンの においは、しっているぞ。まえに、森へ きた にんげんが、おとしていった ものと おなじ においだ。」
のねずみの おじさんは、『なきむしひめ』の おとうさんが おとした パンを たべたことが あるようでした。
「きっと、その人は、わたしの おとうさんです。」
『なきむしひめ』は、いいました。
「そうかい、そうかい。いつも、ちょこっと、パンを おいていって くれるんだよ。さいきん 見ないけど、げんきかい。」
のねずみの おじさんに、そう いわれると、ちょっぴり、なみだが 出そうになりました。
「けがを してしまって、ずっと、いえで ねているのです。」
「そうかい、そうかい。」
「わたしは、森の おばあさんに、おとうさんの くすりを もらいに いく とちゅうなのです。でも、みちが わからなくて。」
『なきむしひめ』が なきそう だったので、のねずみの おじさんは、しんぱいしました。
「そうなのかい。それじゃあ、おれいに、おばあさんの いえの みちを おしえて あげよう。だから、ないては だめだよ。」
のねずみの おじさんの ことばに、『なきむしひめ』は、とても よろこびました。
のねずみの おじさんが つかっているみちは、小さい 小さい のねずみの みちなので、『なきむしひめ』は、とおれません。そこで、のねずみの おじさんから うたを 一つ おしえて もらいました。
くらーい くらーい、森の中、森の中
こわーい こわーい、こえがする、こえがする
ぎゃーおーん ぎゃおーん、おおこわい
そこを とっとこ はしりぬけ、はしりぬけ
おひさま ぽっかり、おひさま ぽっかり、花のいえ
「ごめんね、おじょうちゃん。わしら のねずみは、その みちを とおると おそろしい ものに くわれちまうって いわれて いるんだ。」
のねずみの おじさんは、『なきむしひめ』と いっしょに いけないので、もじもじして いいました。
「ありがとう、のねずみさん。みちが わかっただけでも、うれしいわ。」
『なきむしひめは』は、あの こわい こえが きこえた ほうへ むかって、はしりはじめました。
「ぎゃーお、ぎゃーおーん、ぎゃーあ。」
とおくの ほうから、また あのこえが きこえて きました。『なきむしひめ』は、だんだん こわくなって きました。まじょが きたら どうしよう、おそろしい ものが 出てきたら、どうしよう。『なきむしひめ』は、 また、かえりたく なりました。
そこへ、ばさばさばさと、ことりが おりてきました。『なきむしひめ』が たすけた あの ことりです。
「とりさん、どうしたの?」
『なきむしひめ』が、こえを かけた とたん、木の かげから、どわっと、なにかが とび出して きました。
「ぎゃーおーん、にゃ〜あ。」
ことりを つかまえようと、出てきたのは、一ぴきの ネコでした。
ことりは、ネコが とどかない 木の えだまで にげました。
「にゃーおーん、ぎゃおーん、にゃーおーん、ぎゃおーん。」
ネコは、木の 下で、ことりに むかって ないていました。
『なきむしひめ』は、もっていた つえで ネコを、おいはらいました。
「そうか、この こえは、ネコの こえだったんだね。」
『なきむしひめ』は、こわかった こえが、ネコで あったので、ほっとしました。そして、ほっとしたとたん、なみだが 出そうになりました。
「ないては だめだよ、『なきむしひめ』。おばあさんの ところまで、がんばって。こわい ネコを おいはらって くれたから、ぼくも いっしょに いけるよ。」
『なきむしひめ』と ことりは、ネコの いた ところを とおりすぎました。やがて、木の むこうから やさしい ひかりが 見えてきました。そこは、森の まん中に あるのですが、お日さまの ひかりが ぽっかり さしていました。そこだけ 木が ないので、おばあさんの うちの まわりには、お花が いっぱい さいていました。
『なきむしひめ』は、おばあさんの いえの ドアを ノックしました。
ドアの 中から 出てきたのは、ちょっと こわそうな おばあさんでした。『なきむしひめ』は、すこし おどろいて、一ぽ 下がって しまいました。
「こんにちは、おばあさん。びょうきの おとうさんに くすりを つくって もらえませんか?」
「よく きたね。森は こわくなかったかい。」
おばあさんが いうと、いままで ためてきた なみだが、どっと、出てきました。
「おやおや、これはいけない。」
おばあさんは、いえの 中に もどると、小さな ガラスの びんを もってきました。そして、『なきむしひめ』の ほほに びんを くっつけて、ながれ おちる なみだを あつめました。
「ああ、よかった。この なみだはね、ゆうきの なみだなんだよ。おとうさんの くすりを つくるのに ひつようなんだよ。」そういって、『なきむしひめ』の ぬれた ほっぺを、そっと 手で ふいて くれました。その ときの、おばあさんの かおは、とても やさしい えがおでした。
そのあと、おばあさんは、いろいろな くすりと、『なきむしひめ』の なみだを まぜて、おとうさんの くすりを つくってくれました。
「おばあさん、ありがとうございます。」
くすりを もらった 『なきむしひめ』は、おばあさんに、おれいを いいました。
「『なきむしひめ』、森は、ちっとも こわくないよ。こんどは、まわりを よく 見て かえってごらん。」
「はい。それじゃあ、さようなら、おばあさん。」
おばあさんとの おわかれが おわると、こんどは、ことりが いいました。
「じゃあ、『なきむしひめ』、ぼくは、森の 上を とんで かえるよ。森の 中には、ネコが いるからね。」
ことりは、おばあさんの にわを くるくると とびまわって、上へ上へと のぼって いきました。
「ありがとう、ことりさん。また、わたしの いえに あそびに きてね。」
『なきむしひめ』は、大きく大きく 手を ふって、ことりに さよならを いいました。
そして、『なきむしひめ』は、森を とおって、一人で いえへ かえって いきました。
「ざわざわわ、さわさわさわ、ざわざわざ......」
足もとから、小さい 音が きこえてきました。『なきむしひめ』は、足もとを ゆっくり、ランプで てらしてみました。そこには、へびは いません。ゆっくり みていると、かぜが ふくたびに、足もとの 草が ゆれていました。
「ああ、この音は、へびじゃなくて、草の 音なんだ。」
『なきむしひめ』は、ほっとしました。
「ほぉ〜ほっほぉ〜、ほぉ〜ほっほぉ〜。」
あの、まじょの わらいごえが きこえてきました。『なきむしひめ』は、こんどは おちついて、大きな 木の 上の ほうを 見ました。
「ほぉ〜ほっほぉ〜、ほぉ〜ほっほぉ〜。」
一ばん、大きく きこえる ほうを 見ると、なにか くろい ものが 見えました。でも、ランプの ひかりを むけると、すぐ 見えなく なってしまいます。
『なきむしひめ』は、ランプの 火を けして、じっと、こえの するほうを 見ることにしました。
「ほぉ〜ほっほぉ〜、ほぉ〜ほっほぉ〜。」
木の 上の くろいものは、だんだん 見えてきました。
「あ、あれは、ふくろうだわ。」
くろいかげは、『なきむしひめ』の こえに、おどろき、ばさっ、ばさっと 大きく つばさを ひろげ、とんでいきました。
「そうか、あの こえは、まじょの こえでは なくて、ふくろうの こえなんだ。」
『なきむしひめ』は、ランプを けしても、目が なれてくると、まわりが 見えることに きが つきました。
こうして、森に なれた 『なきむしひめ』は、どんどん あるいていきました。そして、いつのまにか 森は、あかるくなっていました。 もうすぐ、 森の出口です。『なきむしひめ』は、いえまで はしっていきました。
いえでは、おかあさんが、まだ、テーブルで ひるねを していました。『なきむしひめ』は、おばあさんから もらった ガラスの びんを もって おとうさんの へやに いきました。
「おとうさん、おとうさん、くすりを もらってきたよ。」
『なきむしひめ』が、おとうさんに いうと、おとうさんは、にこにこして いました。
「おとうさん、この くすりは、森の おくの おばあさんに もらったの。」
『なきむしひめ』の ことばに、おとうさんは、びっくりしました。
「森は、こわく なかったかい?」
おとうさんに きかれた 『なきむしひめ』は、こう こたえました。
「ぜーんぜん、こわく なかったよ。」
『なきむしひめ』の くすりを のんだ おとうさんは、日に日に げんきになって、しごとが できるように なったそうです。
*おわり*
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