アストローナ暦170年 4月
今日もいつも通りにディアス国の情報を集めてレジスタンス本部に帰ると、本部より通達があった。どうやら新しい指令らしい。 消極的な任務ばかりで、正直飽き飽きしていたところなので、もっとまともな任務で有ることを期待する。
翌日、司令部に出向いてみると、見知った上層部の顔の他に、見知らぬ女性の顔があった。服装から一見するに魔法使いだろうか?
任務の内容にオレは驚愕する、任務の内容はこうだ。
「ディアス国に潜入せよ」
あまりの内容に、オレは困惑する。ディアス国とは最近、急激に力を伸ばし始めている帝国国家であり、噂によると、最近は侵略戦争のためにモンスターを製造しているのではないかとまで言われているほどの謎の多い国である。実際、近隣の小国はすでに脅迫まがいの態度で接することで併合され、次々とその領域を拡大しつつある。・・・おそらく、オレの親父も奴等に取って邪魔な人間であったため、家族と共に暗殺されたのだ、それ故、オレはこのレジスタンスにいる。 それほど危険な国であるのだ。そこへ潜入せよとは・・・
詳しい説明を求めた所、どうやらディアス国にもっとも近いレジスタンス支部より連絡があり、本格的にディアス国は侵略戦争を開始したらしいのだ。ここルシアールはディアス国とはちょうど大陸の正反対の位置に有ったため、ここまで戦争の影響が及んでいないが、そちらのレジスタンスから応援の要請が有ったのだ。その為、そこのレジスタンスに赴き、可能ならばディアス国を内部から攪乱せよ、との事らしい。予想されてはいたことだが、ついに全面戦争の開始なのだ。
任務の内容からして、あまり多くの人数は不可能だが、応援を要請すると先ほどの魔法使いらしい女性がオレと同じ任務に就くという。また、現在、他の支部も含めてこの指令への返事待ちであるので、出発はその返事が届いた来月以降になる。
さきほどの女性は、やはり魔法使いらしい。名前をセレーネと名乗った。正直、剣士のオレにはありがたい仲間であると言える。年はオレと同じか少し下くらいだろう。第一印象は綺麗だと思ったが、それ以上にどこか影を持った雰囲気を正直感じ取った。
こうして、オレのディアス国に対する長い長い戦いが始まった・・・