| ■ ワガババ介護日記 著:門野晴子 1999/8 |
| 門野晴子さっそく読んだ。テンポが速いのであっという間。 あの人のようにこーつく婆あと化した肉親の面倒がいとおしく思えるようになるのかねえ。自信がないよ。 ただ衰えていく肉親を身近に見ることができるのはほんと大切なんだと感じた。特に、ずっと暮らしていない子どもたちにとっては大事なことなんだと思うよ。 3代が家族として暮らすのって、ほんとはいいんだろうなあ。 娘の親離れ、子離れができにくい環境として日本の現実、 貧しいことがそれを阻止する原因の一つっていうのって、実感だなあ。 独立させて食べていくのってほんとに難しい世界だからね、日本は。 |
| ■ まま子実の子河童ン家 著:風間茂子 文藝春秋 定価 1524円 1999/8 |
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カッパの奥さんの子育ては良いねぇ。
何をしても良いけど、子供を作らないこと、薬をやらないこと・・・・娘の同棲もOK。
これってアメリカの学校の校則みたいだね。銃を持ち込まない、妊娠してはならない。
うちも許可しようかなぁという気になってきた<娘の同棲
そのほうが経済的自立も伴うから良いかもしれない。 どんな子供でも思春期をクリアして大人になるときというのは大変なんだよね。 反抗期や、高校の留年など過ぎてしまってるからおもしろ可笑しく本にでも書けるんだろうと思うけど、 まっただ中にいるときは悲劇のヒロインみたいな気分だったんじゃないかな。 |
| ■ 飢え 著:群ようこ 角川書店 定価 1300円 1999/8 |
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群ようこがおもしろい。やりたいようにやってますね。いやなことは避けてとおるから
就職しても長続きがしない。いやになったらすぐやめている。
結婚もしていない。ようするに型にはまっていない。
特に作家になりたいと思っていたわけではなくて
気が付いたら好きな文章を書いていたという感じ。
長い間、巨大組織に所属していると、いつのまにかねばならない事項だらけの中で暮らしているよね。
60歳の停年までこの環境かと思うと暗〜い気持になる。
それに林芙美子の分析もおもしろかった。 自由奔放なんだけど、上昇志向が強くて、身勝手で、 同業の女性作家は葬儀にも参列してくれなかったとか・・・・ まわりの評価をものともせず勝手気ままで 群ようこに輪をかけている。 |
| ■ 淳 著:土師 新潮社 定価 1400円 1999/7 |
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子供を失った親の悲しみが痛いくらい伝わってきて
出版せずにはいられない気持がよくわかった。
世論は犯人A少年の育った社会や時代に
事件の原因を求めようとする傾向にあるが
A少年の親をよく知っている淳くんの親からしてみると
あの親にしてこの子ありと思えて仕方なかったのではないのだろうか。
犯人の情操教育はどうなっていたのかという観点からも解明して欲しいと結んであった。
少年法への建設的な意見も含めて、
全体として自分の感情を抑えながら控えめに書かれているという印象だった。 帰ってからずっと「淳」を読んでました。 今読み終えたところ。泣いた。 A少年の両親が書いたものとは大違い。本当に慈しんで育てていたことがわかるから、 いなくなってからの心痛がなんとも言えなかった。 あの本にはなかった周りの人達へのそのときどきの感謝の念とか静かな悲しみとかすごく共感できた。 ほんとのことが知りたいという気持ち、 でもそれがあの両親の書いた「いいわけ」だったらほんとにやりきれないだろうなあ。 だからこそ、あんなふうに育ってしまうんだけど。 家庭が崩壊しつつあるっていうのが実感だけど、家庭ってなに?って自分で考えないとね。 |
| ■ 鉄道員(ぽっぽや) 著:浅田次郎 集英社 定価 1500円 1999/7 |
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「鉄道員」は本で読みたいと思ってるんだけど・・・。 「鉄道員」は男の人が泣くって聞いたんで、映画を見る前に本を読みたいなと思ったんです。 「鉄道員」は。。 小説で読んだ。浅田次郎(この字だったかな)はどうもいまいちなんで。 というのも、なんかへんな思い入れがあるんだよなあ。演歌っぽいって いうか。 短編だったので、どういう風にふくらませているのかは興味があるけど。 ラジオで「ここで泣けっていうときにきっちり泣くんだよなあ」って感想 を言ってたんでどうかなって。実は小説も男の人は涙が出る小説って いうことで有名だったけど、実は全然泣けなかったのだ。 浅田次郎、はじめて読んだ。怨念、生霊、亡霊など死者がよみがえる世界なんですね。後半が目に見えてダレてくるかんじで、最後の2作は本気で読めなくて飛ばし読みになってしまった。男が泣く、そのポイントらしきところはわかったよ。映画化するなら「ラブ・レター」にして欲しかった。偽装結婚の妻が死んで、遺書を読んではじめて好きになるという設定がおもしろい。発想が変わっているからポッポやよりはこれの方がウケルと思う。 ラブレターだけを涙腺の壊れた夫に読ませた。なんだか笑い転げて読んでいた。泣けた?という質問に「泣けますねぇ」と感嘆符状態だったけど。涙は出てなかった。読後時間がたつにつれてあのラブレターは実に良かったとしみじみ思い始めています。 |
| ■ 永遠の仔 著:天童荒太 幻冬舎 定価 上巻 1,800円+税 下巻 1,900円+税 1999/6/1 |
| 昨晩読了。2週間かかりました。 衝撃をうけました。 壮絶な心の傷痕を引きずり生きることの意味を 常に問いながら過去と戦ってきた彼ら。 身勝手な親達が3人の少年達に与えたものがどれほどのものだったか。 読み進むうちにそれは徐々に形を表してくる。 しかしその親達も弱い存在であり、それが悲しくもあり悔しくもある。 親子、姉弟、男女の心の内なるもののぶつかり合いは 形を変えやがて殺人にまで・・・・。 現代における心の病の原点を見る思いがして 3人の少年がとても悲しく愛おしく涙無くしては読めませんでした。07月26日(月)06時48分43秒 |