「たわいない恋の話」
愛だの恋だの、って体がカユくなっちゃうような話は、
書いてる自分が恥ずかしくなっちゃうんだよね。
最近、某トレンディドラマ(死語?)の脚本家、
北川悦吏子さんの書いた本を読んで、ちょこっと刺激された。
それを読みながら思い出した話。
恋愛だったかお見合いだったか知らないけど、
その二人は付合い始めてまもなくの頃だったと思う。
小春日和の昼下がり、車でのデートは初めてだったのかもしれない。
そろそろお腹が空いたね、ってことになって、
どこかに小洒落たレストランでも…と周りを探してた。
でも、そういうときに限って高速に乗ってたりなんかして。
しょうがないから、一番近くのサービスエリアで、
適当なものを食べようか、ってことになった。
彼は別に彼女に気を使うでもなく、なんの気なしに焼魚の定食なんかを頼んだりしてた。
彼女も、「じゃあ、わたしも同じので」なんて言ってみたり。
たわいもない話をしながら、食事をするふたり。
先に食べ終わった彼は、彼女の食べる姿を眺めてた。
そんな彼を意識するでもなく、ごく普通に食事をする彼女。
彼女が食べ終わった茶碗を見て、彼は思った。
「粒のひとつも残さずに、こんなキレイにご飯を食べる人なら、結婚してもいいかな」って。
オトコがオンナを好きになる瞬間なんて、どうでもいいようなときだったりする。
そんなたわいない、恋の話。