よろず労働問題……

ケース1)労働者の解雇

 

ある日の友人Zからのメールと、それに対する私の返事より構成

質問)

当社の通関士(村派遣)を今週中に切る予定。彼女は何故か今週から1週間の休暇をとってます。既に村側には彼女の不正を報告、当社の判断で解雇も承諾済です。

ただし、本人が休暇中に処分を行って良いのか?彼女の休暇届には会社はサインをしておりません。口頭で許可の旨を伝えましたが・・・。それだけです。

このケース、解雇に踏み切ってもよいものかお知らせ下さい。

 

回答)

解雇できる。(さっさと解雇しろ!)

被雇用者が重大なる規則違反をした場合、雇用者はこれを

1、事前通告期間無しに、

2、一方的に、

3、一切の経済的補償を与えることなく(給料は精算する)

解雇する事が出来ます。

 

通常は、何が「重大な規則違反」かどうかが問題になりますが今回の場合は議論の余地なく、だれが見ても重大な違反です。あとあと問題にならないよう(裁判に持ち込まれても勝てるよう)、

きれいな解雇方法としては

1、被雇用者が「重大な規則違反をした」事を示す書類、証拠を揃える。

客観的証拠となりうるものが望ましい。

本人の反省書・始末書もあると心強い。

2、解雇通知を出す

解雇理由、日時、経済的補償を与えない旨を明記。

3、人事処分書(弊社の場合は人事動態書というのがある)

本人、所属部門長、人事、総経理のサイン

複雑なケースの場合は、3者以上で話して決めたと言う証拠があると良い。

4、解雇当日までの給料を清算する。

本人が出社していない場合は;

給料清算のため○月○日までに来社するよう通知する。

再三再四、連絡しても給料を取りに来ない場合は、「権利放棄」とみなす

5、公文書、公章を回収する。

通関員の場合、社判、清単、合同書等を即日回収する。

必要があれば、新聞などに解雇声明を出す。

以上、思いつつくままに。

いずれにしても、本人に逃げられる前に、今日明日中に決着をつけましょう!

そうそう、それから何かの事件で犯人又は容疑者が夜逃げしてしまった場合,

宿舎に残っている個人の物品は3者立会いの下リストを作った上で梱包し保管しましょう。

万一そいつが戻ってきて「あれがない、これがない」と言い出すと面倒です。

 

法的依拠 (経済的保証無しの解雇の場合)

【中華人民共和国労働法】第25条

労働者に以下の状況がある場合、雇用単位は労働契約を解除できる。

1)、試用期間中に職務不適合が判明した。

2)労働紀律、社則に対し厳重な違反があった

3)厳重な職務怠慢、不正行為により雇用者に重大な損害を与えた

 

労働部【貫徹執行[中華人民共和国労働法]若干問題的意見)】(労部発「1995」309号)

第39場の規定;

雇用者が労働法25条に従って労働契約を解除する場合は、

経済補償金を支払わなくてよい。

 

 

【深セン経済特区労務工条例】第24条

労働者に以下の状況がある場合、雇用単位は随時労働契約を解除できる。

労務工本人に労働契約解除の書面による通知を出すこと

1)試用期間中に不採用が決定した。

2)労働紀律、社則に対し厳重な違反し生産・業務に影響した。

3)厳重な職務怠慢、不正行為により雇用者に重大な損害を与えた

4)刑事責任を追及されているもの

5)法律法規の規定する其の他の状況

 

【深セン経済特区労働合同条例】第18条

(労務工条例 第24条と同じ内容)

 

以上、遠く福永より、ご健闘をお祈りしております。

 

追加情報…無断欠勤による解雇

“重大な社則違反”は、例えば無断欠勤1日でも、会社がそれを重大な違反として規定してあれば,OK。但し、用語の使い方に注意して下さい。“労働契約を解除する”と言うのが正解です。

もしも,“開除”と言う中国語を使っていたら直ちに“労働契約解除”に改めましょう。

 

       

最終更新日:2001/7/27