−蒼い海の中で−
March 4th
Luv
体中にあなたの刻印が欲しい
誰も見紛うことないような
克明な刻印をつけてほしい
冴え渡る月夜の中に
重厚な氷塊が一つ
私の目を捕らえて離さない
氷塊の中で蒼白い炎が
消えることなく燃え続ける
永遠にそこから逃げ出すことは困難
冷たい蒼い海の
大きな氷塊の下で
波にたゆとう私をつなぎとめる道しるべ
体に刻まれた刻印が鈍く淡い光を放っている
まっすぐ氷塊の幽玄な炎に向かって
波をかきわけて進んでいく
刻印の一つ一つが
火のような熱で私の体を焼こうとする
冷たい蒼い海の中で
−暗闇−
March 5th
Me
言葉にするのももどかしい程に
縋る事も許されない
永遠の孤独
全てを放棄して
闇の淵に
我が身を投げ込む
昨日という名の闇の中へ
明日という名の深淵の中へ
希望という名の孤独の中へ
名にも見えない闇の中で
手探りで見つけ出した
微かな灯火に
安堵の息を覚え
微かな溜息を流す
暗闇の中で
忘れかけていた唇の味を思い出して
この灯火が消えないように
儚かろうともささやかな暖かさに
背に走る凍えを
少しずつ解していく
暗闇の中に二人
共に手探りで
未来という名の出口を探しつづけている
頼れるのは
互いの唇
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−アタシ@アナタ−
March 17th
Luv
ふと気づいたら
鎖骨にキスマークが一つオンラインになっていた
いつ付けられたものだろう
時々主張するのだ
お前の体は俺のものだと
春の陽気に誘われて
ついフラフラと踊り歩いてしまうアタシを絡め取るように
思いっきり
網に絡まって
アナタの足元に跪け
紅い血で塗りたくった羽根を
髪に挿して快楽を貪り尽くせ
アナタの声が脊髄を通り抜ける
ぐらつくアタシの体を支えてよ
一晩中、一緒に踊り明かしてちょうだい
オフラインになる前に会い行こう
体中をオンラインの紅い光でライトアップしてよ
アタシの体はアナタのものだからさ
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−掻き消す−
March 24th
Me
髪の先から
足先まで
体の細胞を一つずつ潰していくように
僕は君の体を舐め尽していく
DNAのスイッチを染色体ごとにオフにするように、
君の持つ全ての細胞に僕の遺伝子をこすりつけるように
君が僕の知らない処にいた証拠を掻き消すように
唇から肩口へ
背中
耳から首筋へ
手もとから指先へと少し遠回りしたら
胸元をくるりと回って
腰から
足先へと
君の匂いを掻き消して
僕の匂いを擦り付ける
まるで子犬が自分の縄張りを象徴するように
頼りなく儚げな自己主張を
最後の抵抗のように
精一杯の強がりのように
大事なのは匂いが残ることではなく
その行為の記憶
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−ハルの夜−
March 25th
Luv
春の夜の夢ばかりなる手枕に
甲斐なく立たん名こそ惜しけれ
浮名が流れそうで怖くて
春の夜のあなたの夢枕に立つことも叶いません
でも、もし名だけでも貴方に届くならば
もし私の名を聞いて私のことを想ってくれるならば
現世で愛し合うことができないから
せめて夢の中でもあなたに会わせてください
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−弄るように噛む−
March 26th
Me
足腰が立たなくなるまで
貴方の足を噛みつづけよう
舐めるように
慈しむように
痣にならないように
春雷のような迸りを感じるように
只貴方の、闇を貫くような吐息に抱かれ
もう何処にも印を残せないくらい
一心に噛みつき
不乱に弄る
貴方の足がどうなろうと
それは僕の足ではないので
足腰が立たなくなるまで
貴方の足を弄りつづける
真綿のような
僕の歯で
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−騒ぎ出す本能 失われる血液−
March 31st
Luv
血が失われていく
本能が騒ぎ出す
あなたが欲しい
くらくらと眩暈う
腰がくだける
あなたの熱い血潮に
月の満ち欠けと
海の満ち引きと
女の躯
快感と苦痛のせめぎあい
全身の気だるさと
子宮の興奮
血が失われていく
理性が吹っ飛ぶ
あなたが欲しい