『その拾弐』

   『英会話』



今でこそ普通に思える留学生。私が高校生の頃は、
ちょっとした「カルチャ−ショック」だった。
ある土曜日、私は通う高校が違う無二の友人と
レンタルビデオショップにいた…。
『テーマ(初運転)』の彼である。
「あのよ、うちの学校に留学生が来たんだ。
しかも俺のクラスに。ジェイソンって名前なんだ。」
「へえ。・・・ちょっと、そいつ今度紹介してよ。
俺が日本の文化を教えてやるよ!」
「別にいいけど、I氏、外人にビビッて逃げるなよ!」
「大丈夫!任せてくれよ・・・」
今でこそ少しは英語を話せる私。しかし、この頃は全然
話せなかった。しかし外国の人はゼスチャーでも十分言葉が
通じるという考えがあった。
「ところで、いつ会わせてくれる?早く会いたいな」
「まあいずれな」
その時、
「ヘーイ○○、コニチワ」
金髪の男が、かたことの日本語で友人に話しかけてきた。
「ヘーイ、ジェイソン」
友人とジェイソンはそこでしばらく話しをしていた。
しばらくして、
「そうだ、ジェイソン、紹介するよ・・・あれ?」
私は焦った、本当に焦った。目の前には背が高い金髪の男。
外人を生で見たのは初めてである。ビビった私は
ビデオコーナーからCDコーナーへ・・・。
しばらくして友人が私の所へ・・・、
「おい、何してんだよ。ジェイソン帰ったぞ。」
「いっ・・・いや、ちょっと借りたいCDがあったのを
思い出してな・・・そうか帰ったのか・・・残念だな、
せっかく友達になろうとしたのに・・・」
「・・・I氏、ここの会員じゃないだろ?・・・逃げたな」
「いっ・・・いや・・・」
友人は冷たい目で私を見ていた・・・。

教訓:『人を見かけで判断しないように・・・。』


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