進藤広作の事件簿 FILE 〜1〜
殺意の螺旋 解答編

「...実は、...スイマセン。つい出気心で...。」
木戸が、警察に身柄を拘束されたのは事件から3日後。地元の専門学校の女子寮だった。
知り合いの金田刑事から聞いた話は、

「いや〜参ったよ、進藤ちゃん。あの体で、除きマニアとはね!
全く、人の趣味って分からないよ。しかも呆れたことに、下着泥から
盗聴・盗撮と...。あいつの部屋調べたら、マニアにはたまらないだろうなぁ。」
そう言うと金田刑事は一瞬天井を見上げた。その顔の鼻の下は思いっきり伸びていた...。
(こいつもマニアか...。)
私の視線に築くと、金田刑事はせきばらいをひとつ。
(ふぅ〜。まったく...)
証拠品と思わせる密閉された袋に入った2枚の写真と、1枚の女性用の下着を取り出した。
「...これは...」
写っていたのは、吉川美穂の入浴シーンだった。
「この景色、見覚えあるだろ?そう、あの倉田美江事件のペンションだ。写した場所は倉庫からだな...。
あと進藤ちゃん、こっちの下着は...。」
「Cの88、いい素材だ....。」
私と金田刑事は証拠品のブラジャーに視線を移した。
「ああ...、いや、違う。このブラジャー誰のだと思う?倉田のだよ。倉田美江の!!あいつ、彼女に目をつけ
てたらしい。でもあのガタイで実はかなりの照れ屋でな、それが目当てであの料理教室教室へ入会したらしい。」
「...木戸だけじゃないよ。先生目当てだったのは...。」
「...ねじまがった恋愛、犯行はそこだと思うんだけど...な、進藤ちゃん...。」
そう言うと、金田刑事はため息を一つついて
「だがアイツは全く犯行を認めない!!『俺はやってねぇ!』の一点張り。...まいったよ。
「...金ちゃん、木戸は犯人じゃないよ。」
「え?...アイツが犯人じゃない?なに言ってんの。証拠・犯行の動機、全てそろってるんだぜ。ほかに誰がいるっての。」
そして、私は金田刑事が喋り終わったのを見計らい、缶コーヒーをすすりながら言った。
「明日、私の事務所にあの事件に関与した人全員ここに集めてください。後は、集り次第私から犯人が誰だか言いますので」
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