「なんちゃってヘルパー」おりりんの日誌

「在宅介護」のボランティアでの記録です





はじめに・・・

このコーナーを始めるのあたって、(言い訳がましいのですが)読んでいただく方に、私の考えをわかっていただければと思います。
「対象者(利用者)のプライバシーを守り、個人的な情報を口外しない」
ということは、「福祉」の仕事につく人間の守るべく最重要項目です。
それがわかっていてHPに、こういう内容を公開するとは矛盾したことかもしれませんが、私がここでお伝えしたいのは「在宅介護」の今です。
できるだけ、利用者の方々にはご迷惑をおかけしない形で進めさせていただければ・・と思っていますので、何卒ご協力をお願いします。







♪挑戦!!○「在宅介護ボランティア」を始めようと思ったわけ
♪こんなことをやっています ○私のボランティアの内容です。
♪ボランティア日記 ○心に残った活動を記します
いたれりつくせりの「在宅介護」 ○ボランティア初挑戦の日。
Bさんの心の言葉を聞きながら・・・ ○Bさんの手足となって
















♪挑戦!!



私は現在、特別養護老人ホームというきわめて「閉鎖的」な施設の中で働いています。
他施設との交流の機会も少なく、日々仕事をする中で「井の中の蛙」状態の自分を強く感じていました。
「これではいけない!」
そう思ったのは、研修等で他施設の情報を見聞きし、刺激されてからでした。
叉、前々から、まったく未知の世界「在宅介護」の道に足を踏み込んでみたいという思いもありました。



そんなある日、近所の在宅介護を支援している団体の情報が手に入ったのです。
「月に数回、あいている時間を利用して・・」こんな言葉に私はびびび〜〜っときて問い合わせをしてみました。
面接の結果、いちお、介護福祉士資格を持っているという事と介護業務の経験ありということを重視していただき、私のボランティア生活は始まりました。
まだまだ、私の「なんちゃってヘルパー」生活は始まったばかり・・・
どうなることやらの新しい道のスタートです












♪こんなことをやっています



活動はできるだけスタッフの都合に合わせて組んでもらえるが、できるだけ同じスタッフが同じ利用者の所にうかがうことが原則となっている。
私の場合、本職の合間を縫ってしか活動できないため、その専属スタッフのお休み、急用の時等に「代理」として活動する事になった。
活動内容としては、おむつ交換、食事介助、水分補給、体位交換、環境整備、買い物、散歩、通院つきそい、話し相手、調理等々利用者の要求に合わせたものとなっている。
















♪ボランティア日記



「在宅介護」は、そのご自宅により十人十色のものであると思います。
利用者の方々がご自宅でどんなふうに「介護」を受けられているのか?
利用者の方々の様子はどんな感じなのか?
「在宅介護」のボランティアを通して感じたことや、私の思いをこの日記をとおして伝えて行けたらと思います
私もこの活動を通して人間的に、「介護者」として成長して行けるものかなァ??
















★☆★いたれりつくせりの在宅介護★☆★



<Aさんの状況(環境・介護・生活)>



3月初旬。

Aさんのお宅は、「高級住宅地」と呼ばれる地帯の一角。
広い道からちょっと入っただけなのに、そこはとても静かでおちついたたたずまいだった。

Aさん・・・70代前半。
半身麻痺で、寝たきりの生活。
要介護認定では、5という結果だったという。
言葉はないが、こちらの言うことはある程度理解されている感じ。
この日の介護内容は、食事介助、水分補給、体位交換、むつき交換。コミュニケーション、環境整備等。約3時間。

Aさんはご家族とお住まいだが、奥様のご意向により1週間のうち日曜日を除いての毎日を何らかのサービスを受けながら生活していらっしゃるという。
病院生活、施設生活はさせたくないという奥様の思いであるというお話。

月〜土・・・午前、午後とヘルパーが訪問。専属の食事作りの方が訪問。

隔日で訪問リハ、訪問介護、往診、入浴介助。
介護用品も「介護用品店」かと見まがうほどの充実ぶり。
ベッドは、足、頭と微妙にギャジアップのできるもの、車椅子は社長椅子のようにクッションのよいリッチなリクライニング式、ベッドにはエアマット(床ずれ防止)、入浴用のリフト、まで備えられている。

Aさんの居室は、キッチンとつながる広いリビングだった。
広さで20畳くらいだろうか?(もっと広いのかもしれない)
食事もAさんの好物中心。
とにかく生活のすべてがAさんを中心にまわっているというお話。
奥様は仕事を持たれ、平日は仕事の合間にしかAさんを覗くことはできないというお話だったが、夜は一人でAさんの介護をされているという。
「介護」に関してとても熱心な奥様で、水分補給、食事接取、おむつ交換には特に情報を収集されて、対応されていました。
その研究熱心さは感動ものでした。(Aさんの好まれそうな飲食物を探しに行かれたり、一口でも多く接取できそうな飲食物を工夫されたり、食事の味付けや食材を工夫されたり)
知識に間しても、介護専門で働いている私たちと対等か、それ以上のものをお持ちで本当に驚きでした。






<Aさんと接して>



Aさんにまず最初にご挨拶すると、Aさんは無意識に・・・なのか私の手を力強く握りかえされました。
この日ちょうど訪問されたPTの方のお話によるとこの日のAさんはとてもお元気で、ご機嫌だったとか。
話しかけてみても、しっかり私の目を見て言葉に反応されている感じでした。

食事中、窓の外に見える梅の花が気になる様子だったので
「梅が咲きましたね。きれいですよね」
と話しかけるとうなずかれるような様子が見られました。
「イヤ」と拒絶をしめす時には、少し右肩を突き出す感じで動かれるので、介助するにも「YES」「NO」の反応がわかりやすく助かりました。
食事は本当にゆっくりと1時間はかけて召上られる(お元気な頃から、ゆっくりと食事をするのを好まれていたようです)とのことで、当日も1時間かけて食事介助をさせていただきました。
途中、うとうととされたり眠ってしまわれたりということが何度か見られましたが、
「Aさん、お食事が終わってから横になりましょうね」
とお話すると、「あ、食事中だったねぇ」と我に返られる感じで目を開けられるという光景も見られました。

普段の仕事の中ではせかされるようにして業務をこなしているので、こういうふうにその方にあったやり方とペースで介助できるということを久しぶりに味わえました。
余裕のある介護は心にも余裕をもたらします。
この日、私は始終落ち着いた心で、ゆったりとした精神状態でAさんの介護に当たれたのです。
「介護者」として何よりも幸せなことだなァとつくづく思いました。

話がそれてしまいましたが、奥様が食事介助、オムツ交換とかなり力を入れられているため、Aさんの顔色、肌のつや、栄養状態もよい様子しっかりと「介護」されていることが伝わってくるようでした。
奥様は、忙しい仕事の合間にも、Aさんのよく声かけをされているようでAさんは精神的にもかなり落ち着かれおだやかな表情で過ごされていました。






<感想>



初めての「在宅介護ボランティア」が終わりました。
ドキドキの3時間でした。
日頃「介護」の仕事をしていても、在宅介護は初めての経験で戸惑いは隠せませんでした。
私は今まで在宅介護をされている介護者の方々は、「介護」に間しての知識はあまり持ち合わせていらっしゃらないのではないかというイメージを持っていました。(ごめんなさい)
「介護」に関する情報は、今でこそ少しは手に入るようになったものの在宅介護者の方々には得られにくいものであるのではないかという感が強かったからです。
ところが、Aさんの奥様の知識の豊富さといったら想像を絶するものだったのです。
ほんとによく勉強されていました。
私はこの3時間に、Aさんの奥様や食事作りの方にたくさんの「在宅介護」の知識と工夫、情報を伝授していただきました。
ほんとに勉強になりました。
そして、ひさびさに本職の仕事の中ではなかなかとれない「コミュニケーション」の時間までとれAさんと言葉やスキンシップがとれたことをうれしく思いました
(やはりコミュニケーションは、この仕事をする上で1,2に幸せを感じる時間です)
一見何気なく過ぎて行く「コミュニケーションタイム」
短時間でもその方と向き合うと、その方の反応、特徴、思い、その他がつかめるものだということを改めて実感しました。
とにかく、言葉にできないほど色々なことを感じ、考えることができ、充実感の得られる経験となりました。