「言葉」という見えない刃物


介護の現場で飛び交う「言葉」について考えてみます





「言葉」は刃物・・・ふっとそう思う事があります。

介護の現場では、多くの禁句があります。
「くさい」「汚い」「こんなことできないの」「早くしてちょうだい」などなど。
介護の現場で働く人間は常に禁句を意識しながら仕事をするものの、ふとしたことでついこの禁句や冷たい言葉、きつい言葉を口にしてしまう事があるのです。
いけないことだけど事実です。
忙しさに追われて、気がつくとそんな言葉がついてしまった・・・という経験もあります
(私はホント悪い職員です。)
そんな言葉はどれだけ入所者を傷つけていることでしょうか。
「なんでこんなことを言われるんだろう」
と疑問を持たれている入所者も, もしかしたらたくさんいらっしゃるのかも・・。
「言葉の暴力」ってほんとにひどいものだなぁと思います。
「言葉」という見えない刃物で、私はどれだけの人を傷つけてしまったんだろうと思うと心苦しい思いです。



逆に入所者の言葉や態度で、私たち介護職もかなり傷ついています。
私たちの介護を受け入れてもらえない、思いが伝わらないということは「介護職」の仕事をする私たちには一番のショックです。
あの手、この手とどんな手を使ってもダメ!!という事になった時のつらさは例えようがありません。
「あっちへ行け」「やめてちょうだい」と入所者に言われ、介護を拒否されるとずんと心臓が縮む思いです。
私はよくそんな瞬間に、自分の表情がゆがむのをはっきりと感じます。
「介護」という仕事は、拒否されたら「じゃ、まあいいっか」とやめるわけにはいけないことがかなり多いのです。
殴られたり、つねられたり、暴言をはかれることがあっても・・・です。
拒否されてもされてもぶつかってかなければいけない場面が、往々としてあります。
ほんとはこんなことを言ってはいけないのだろうけど、私たちのストレスはかなり大きなものになっている気がします。
経験を積むごとに個々の相手への対応の仕方は身についてくるものですが、所詮人対人。
やはりその時の状況でどうしようもないことはあるのです。



「ありがとね」この一言をふっと入所者の方から投げかけられると、身体のそこからじ〜んときます。
私たちにとって「ありがとう」はご褒美のようんばうれしい言葉なのです。
「言葉」なにげないその一言一言を大切に、仕事をして行かなくては・・
心から思います。