「新米寮父」観察日記


夫の「寮父」さんぶりを、そっと観察・・





「お年寄りは可愛いねェ」



「お年寄りは可愛いね」
夫が目を細めて、とてもうれしそうに私に話をしてくれた。
この仕事を始めて間もない頃だった
もともと、子どもにはモテモテで、前職では(不動産の仲介:会社員)結構お客さんに可愛がってもらっていた彼。
人とまっすぐに向き合う事と、おどろくほどの気の長さ、私みたいにカリカリもしないし、お年寄り向きなのかなぁ・・・つくづくそう思った。
ちなみに、「老人は可愛いね」病は今も続いている。
ちょっと前、私の職場に来てうちの入所者と接する機会があったんだけど、帰りの車の中でぼそっと
「自分のとこのお年寄りの方が可愛いなァ」
「親ばか」って言葉は聞いた事あるけど、これって???

でも、お年寄り嫌いではこの仕事はやっていけない。
1日も早く夫が「頼られる寮父」さんになりますように・・・





「疲れ方」が違う



前職の時には、夫の帰りは真夜中がざらだった。

週休2日制もあってないようなもので、ほとんど働き尽くめだった。
それでも、その過酷さに慣れてしまうと「疲れ」はさほど感じないのか、睡眠時間は毎日6時間ほどだった。
ところが・・・・今の仕事に変わってから肉体労働がかなりたたるらしく、夕方6時ちょっと過ぎに帰宅しても夕食後8時過ぎにはうとうと・・・
たまにはソファで爆睡していたりもする。
私は今の仕事に身体が慣れてしまっているけれど、「介護」って肉体労働なんだなぁとしみじみ感じてしまった。
そう言えば、うちの職場の新人の男の子も「夜はいつのまにか寝ちゃってます」って言ってたなぁ





職場にも家にも・・・



私はこの仕事8年目

家には新人の夫、職場には新人さん
仕事では新人さんに仕事を教え、家では新米寮父の夫に「介護」の知識やタブーを教える。
ほぼ24時間、新人さんに囲まれている感じだ。ちょっと疲れたりもする。
でも、逆に新人の夫から新人なりの考えや思いが聞け、職場の新人さんを指導する参考になったりする。
今年は職場の新人さんと夫がどうしても重なって見えてしまって、親身に新人さんと接している気がする
どうか、夫も職場でいじめられませんように・・・(^O^)





腰痛



私もこの仕事を始めたばかりの頃腰をやられた。

介護の仕事は、経験が浅いとトランスファーなどでとにかく余計なところに力が入るし、腰を落すということが難しいため腰にきてしまうのだ。
仕事を始めて間もないある日、
「腰をやられちゃった」と夫。
早速通院することになった。
私は慢性の腰痛はないんだけど、仕事がハードだったりすると軽い腰の痛みを覚える。
私の職場にもたくさんの「腰痛もち」が・・・。
職業病とはいえ、つらいよねぇ。
夫は、今後の事を考えて「腰痛体操」をさりげなく始めた。





「老人福祉」や「介護」という言葉に敏感になる



会社員というまったく違う仕事についていた頃の夫は、大学(とりあえず「社会福祉」を学んでいたというのに)で学んだことなどどこへやらで、それらのことには見向きもしなかった。
私と夫の知識には差がつき、もはや夫には私の話す「介護」や「福祉」に関することがまったくと言っていいほど理解できなくなってきていた。
そして「福祉の世界」に舞い戻ってきた夫は・・・。
今までのぶんを挽回するかのように、私と一緒に福祉関係のシンポジウムに出たり、福祉関係の本も興味を持って読むようになってくれた。
「少しでも知識が欲しい」そんな思いらしい。
がんばれ〜〜〜〜!!





大きな充実感・・「夜勤」



夫も夜勤をするようになった。
新人職員には、人出が少なく、長時間、しかも夜間という厳しい条件が大きなプレッシャーになる。。
私も、慣れるまでは「どきどき」で夜勤をこなしていた。
夫も同じ状態らしい。
夜勤をやるようになって早や3ヶ月が過ぎたけれど、今のところ夜勤中に病人が出たり、思わぬアクシデントに見舞われたことはないらしい。

夜勤明けでは、夜勤者はみょ〜にハイだ。
大きな荷物をどっこいしょと肩から降ろしたような、ほっとした感じになるのと、身体の疲れが最高潮に達するからかな??と、私は個人的に思っている。
夫も同じく。夜勤明けはハイ状態でご帰宅。やけに上機嫌。
でも、夜勤の大変さは身をもってわかってくれたらしく、私の夜勤明けにもとてもいたわってくれるようになった。
同じ仕事をするようになって、よかったことの1つかもしれない。





不用になったもの



この仕事についてから、夫に不用になったものがたくさんある。
その代表的なものが「スーツ」と「携帯電話」。
彼は9年間ビジネスマンだった。
ボーナスのたびにスーツを新調し、Yシャツは一年中私がアイロンがけをした(夏場は苦痛だったなぁ)。
当初はスーツを着ずに出勤する夫がなんか変な感じだったけど、ようやく慣れて来た。

ビジネスマンだった頃の夫の携帯電話はホントによく鳴った。
沖縄へ旅行に行く時も、飛行機に乗る直前まで電話をしていたような記憶があるし、家族で東京ディズニーランドに行った時も、電話は鳴り響き、夫はミッキ―を横目で見ながら電話で話していた。
休みの日だって、のんびりしている時だって携帯電話はいつも夫の傍らにあったっけ。
今の夫・・・携帯は私との連絡用と成り代わった。
そうなると持ち歩くのもおっくうに感じることがあるらしく、携帯が「家でお留守番」てことも珍しくない。
ちょっと伝えたい事があって、夫の携帯に電話したところ、隣の部屋から夫の携帯の呼び出し音が鳴り出した時には笑えたけれど、夫もようやく携帯電話から解放される日が来たんだなァ・・としみじみ思った










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