老人ホームで過酷な業務の1つとして上げられるのが「入浴介助」です。
私の職場は、現在寝たきり者100名の定員なので、必然的に全員が機械入浴をします。
機械入浴・・つまり、ストレッチャ―に乗せられて浴室に行き、そのストレッチャ―のまま(もちろん寝たまま)洗い場で身体を洗い、浴槽につかるという入浴スタイル。
入浴日は、午前午後と入浴に徹しますが、1日かけて60人近い入所者の方に入浴していただいています。
午前、午後合わせて入浴に用意された時間は約3時間ほど。
180分で60名ということは、一人あたり3分ほどの入浴時間という計算になります。
入浴嫌いの方には願ってもない「いい話」らしいのですが、お風呂好きな方には「もう少し余裕あるといいのに・・」というくらい寂しい所要時間です。
「もう少し入っていたいわぁ」
「ゆっくりつかりたいわぁ」
という声を聞くたびに「ごめんね・・」のくり返し。
こんな入浴って??
施設では入浴回数をできるだけ多くという動きが見られます。
入浴回数が多ければあたかも「いい介護」をしているかのようなとられかたもされてきました。
在宅で元気に過ごされているお年寄りだと、入浴は毎日が当たり前なんだからという考えのもとでしょうか?
しかし、回数だけ増やしても実情のようであれば、ただただ表面上だけいいようにしかとれません。
これは、私の職場に限ったことではないと思います。
他の施設でも実習、見学をさせていただいた事があるのですが、どこも「ぎりぎりいっぱい」という感がありました。
のんびり、ゆっくり入浴させてあげるためにはどうすればいいのか・・悩むところです。
以前、入所者の方々に
「1週間に何度入浴したいですか?」
というアンケートをとったことがあります。
その時、確かに「回数は多ければ多いほどうれしい」という声がありました。
けれど、同時に「回数はいらないから1回1回のんびりと入浴したい」
という声が結構あったのも事実です。
その中で「入浴は思った以上に体力を消耗するものだから、短時間で回数の多い入浴は疲れる」という談もありました。
「入浴」にしろ、「おむつ交換」その他の介護業務にしろ、一般的には回数を重点的に見られているようですが、入所者の方々に最も必要なものは「入所者の身になって考える」介護であると思います。
それがわかっていても、やはり業務に追われてしまう・・私たちのホントにつらいところです。

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