−Baby−  1990.11.中旬〜

結婚して約3ヶ月近くが過ぎようとしていた。
新婚生活もなんとかリズムができてきて
新しい勤務先(私は結婚と同時に転勤させてもらっていた)にも慣れてきていた。
そして新しい職場の人とも仲良くなり
たまに仕事の帰りに飲みに行ったり、カラオケに行ったりしていた。
11月のある日、やはり仕事帰りに飲みに行き
ちょっと酔った私は、どうもテンションが上がりすぎて壊れたらしく
踊ったり歌ったり、回っていたりしていた。(....らしい...友人談より)

その翌日、なんだか体の異変に気付いた。
最初は二日酔いかとも思ったが、二日酔いってこんなやつ?
もともとお酒をたくさん飲むわけではないので、よくわからない。
会社の友達に気分が悪いと言うと
「もしかして....ぐっふっふ(笑)」
「もしかしてパート2とか、言わないよね?(笑)」
「........」
しまった、寒い秋風が休憩室を横切って行った(笑)

まぁ、要するにおめでたってやつだったんだけど
私としては、ちょっと早い気がしていた。
それに、転勤してきたばかりでなぁ.....^^;;
かと言って嬉しくないわけではない。
いや、嬉しい。
すごく嬉しかった^^
姉の子供がとても可愛く、羨ましかったものだ。
私も自分の子供を抱っこできるのだ〜!

しかしそこからが地獄の始まりだった。
いわゆるつわり。
本当にひどい人だと吐ききってしまい、血を吐く人もいるそうだ。
そこまではいかないものの、かなり苦しい。
とにかくにおいがダメ。
ご飯が炊ける臭い、脂っこい臭い、電車の中の臭い、ダンナの靴下の臭い(笑)
私はけっこう食欲旺盛で、たくさん食べる方なのに
全然食べれないし、食べたくもない。
比較的おいしく食べれたのは、お豆腐とリンゴ。

そんな生活が1.2ヶ月続き
ようやくつわりがおさまった頃、激しい腹痛にみまわれた。
まさか流産.....
不安ですぐにかかりつけの産婦人科へ。
「流産の心配はないです。もしかして内科系の病気かも」
次に行ったのは胃腸科内科。
痛い場所が右脇腹だったため、盲腸の疑いが濃いと言われた。
妊娠していると、通常より白血球の数が増えるため判断が難しいらしい。

「うちの病院で手術してもいいんですが、なにぶんにも妊娠中ですし
千葉市の大学病院へ紹介状を書きますので、入院の準備をして明日行って下さい」
信じられない言葉だった。
お腹に赤ちゃんいるのに、手術するの???
やだよ....怖いよ....
でもそのままにしておけるわけもない。

家に帰り会社に電話を入れる。
転勤して数ヶ月で、迷惑ばっかりかけてる^^;;;;
でも責任者のマネージャーというのが、「ゆっくり治せよ^^」
そう言ってくれたのが、涙がでるほどありがたい。
入院なんて生まれて初めてだ。
とりあえずのモノをバッグに詰めて、用意する。

翌日ダンナに車で千葉市の大学病院へ連れていってもらう。
かなり大きい病院で待つこと数時間。
ようやく呼ばれ、中へ入る。
「どうなさいました?」
「あの、昨日○○病院で見ていただいて紹介状をもらってきたんですが
 盲腸ではないか?と言われたんですが....」
「どなたが?」
「え?私がです」
「(笑)(笑)(笑)(笑)(笑)盲腸の人が、そんな元気に歩いて来れるわけないじゃないですか(笑)」

「............」
はっきり言って、めっちゃめちゃ頭に来た。
私が判断したわけではないし、ましてや
「妊娠中は判断が難しい」
そう言われて、私も盲腸にしては痛すぎないなぁ〜とは思ったけど
判断したのは私じゃない、あの藪医者だぁ〜(笑)
結局腹痛はまだあったので、痛み止めをもらい帰宅。
さんざんな一日になってしまった。
なんだかばつが悪かったが、会社に連絡を入れる。
「でも、手術とかにならなくて良かったな^^ 早く元気になって戻ってこいよ」
いい上司と先輩に恵まれた。
こうして波乱の妊娠生活を送っていった。