長女誕生 1991.7.28
予定日は7月21日だ。
ゴールデンウィークに入り、産休に入ってから私は新潟の実家へ帰っていた。
いわゆる里帰り出産というやつだ。
生まれるまでの間は、おむつを縫ったり、ベビー服を作ったり
ドラゴンクエストを何度もやったり....時間がたくさんあった。
予定日も近くなり、義兄より「面白いから聴いてみ^^」とカセットテープを借りた。
そのテープはその当時流行っていた、「嘉門たつお氏」の
替え歌テープであった。
夜布団に入ってからテープを聴いてみる。
ジャカジャーン
「誰も知らない 素顔の八代亜紀〜」
から始まり、替え歌のオンパレードだ。
谷村しんじの「昴」の替え歌。
「目を閉じて〜鼻をふさぎ、耳の穴をふさいだら
他に残る穴だけは 口とへそとお○りだけ〜」
私はこの歌を聴いて、マジで産気づいたかと思ったくらい笑いすぎてしまった。
いよいよ予定日だ。
予定日はあくまで予定日であり、特に初産の場合は遅れることが多いという。
されど予定日。
今日生まれるのでは?と少しでも体調に変化があるとそう思ってしまうが
結局この日は生まれず、そのまま数日が過ぎる。
検診に行くと
「1週間以上過ぎたら、検査をします。場合によっては出産を誘発することになるかもしれません。」
と言われてびびる。
だが、ちょうど明日が予定日の1週間後となる、7月27日の昼過ぎから変化がある。
お産の兆候と言われるおしるし、というものがまずあった。
母に告げると、「そろそろかもね〜」
はは のんきだね〜(笑)
夕方少しお腹も痛い気がしたが、夕御飯はしっかり食べる(笑)
9時くらいになり、なおお腹が痛かったため
少し早めに布団に入ることにしたのだが、痛くてなかなか寝付けない。
でも、本当のお産だと痛みが20分とか、15分とか
均等感覚でくるらしいのだが、全然違う。
やっとうとうとした頃、激しい痛みで目が覚める。
時計を見ると11:30だ。
痛い.....
時間を計ると、20分おきに痛みの波が来る。
ああ〜とうとう来ちゃった。
今更ながらちょっと不安があるが、寝ようとしていた母に言うと
「まず病院に電話しなさい。」とのこと。
病院に電話をすると、「じゃあ、一応来て下さい。」と言われる。
一応か....違うのかな?
けっこう痛いんだけど....
すぐ出発せず、なぜか私でなく母が軽く一風呂浴びて行くと言う。
入院するのはわしじゃあ〜(笑)
母の運転で約20分ほど離れた病院へ向かうことに。
車の中でも痛みは増し、痛みの間隔も短くなっていく。
電話してからすでに1時間近く過ぎていて、痛みは6〜7分おきになっている。
痛いよぉ〜ん(T_T
これで違います、とか言われたらやだ〜(笑)
病院に到着すると、「ずいぶんお時間かかりましたね^^;;」と言われる。
あの、母がのんきにお風呂に.....
とはさすがに言わなかった(笑)
夜中の病院は、看護婦さんが夜勤で2人いた。
いろいろと検査をして、最後に診察をする事に。
看護婦さん「あら、あららら、子宮口(赤ちゃんの出口)が8cmも開いてるわ。
お産は早く来ると思いますよ。よくここまで我慢しましたね^^;;;」
母、私 「えっ?」
一般的には8cmと言えば、かなり開いている状態であり(10cmで最大)
痛みはかなりらしく、特に初産の私はここにくるまで数十時間はかかっているはず。
看護婦さん「お産初めてですよね?^^;;」
私「妊娠だって初めてで〜す(笑)」
こんな所でも、ついギャグをかましてしまう悲しい女の性。
いや、ギャグではない。
事実ですよ〜みなさん(笑)
しかし、笑っていられたのもこの辺までであった。
痛みの間隔は、更に短くなり2〜3分おきになっていた。
しかも、お腹ではなく腰が痛いのだ。
陣痛=お腹が痛い。と思っていた私は
この信じられない痛みの後に、お腹も痛くなるのかな?(T_T
と思ってました。
しかし痛みの間隔は1〜2分おきにまで縮み、腰の痛みはもう、言葉にはならないほどです。
母が一生懸命腰をさすってくれるので、少しは楽なんだけど
でも、痛い〜〜〜〜
不思議なことに、痛みの波が去ってる時は不思議なくらい痛くない。
だが、1分おきの間隔だと、もうずっと痛いのと同じだ。
看護婦さん「そろそろ分娩台へ行きましょう。」
ウソ?お腹の方にまだ痛みきてないんですけど??
よろよろしながらも、分娩台へ移動。
安定した姿勢で出産できるよう、足を乗せる場所があり
力を入れやすいように、握れるバーがある。
もう〜どうしようもないくらい苦しい。
時期的に暑いので、のどもカラカラだし、もう赤ちゃんが出てきそうな感じだ。
私「(T_T もう赤ちゃん出そうな感じするんですけど?」
看護婦さん「まだダメよ、我慢して」
我慢って、どうやって我慢すればいいの?^^;;
気を抜くと、今にもスポッと飛び出てきそうなくらいなのに。
看護婦さん「はい、ヒッヒッフー」
TVなどで見たことのある人もいると思うが、いわゆる呼吸法である。
これでいきみを逃したり、痛みを和らげるために行うのだ
が、痛みは楽になんかならないし
私はさんざん練習したのに、もう頭の中がまっちろけで覚えてない^^;;
私はけっこう痛みには強いほうだと思ったのだが、とうとう痛さに声が出る。
看護婦さん「声は出さない!赤ちゃんはもっと辛いんだよ」
!!
そうだ、そうだったんだ。
赤ちゃんは狭い産道を、今必死に出てこようとしてるんだ。
先生がやってきた。
先生「頭が出てきましたよ〜」
体勢的に頭は見えてないし、感覚的にも鈍っていてよくわからないが
それからすぐに、ずるずるっと出てきたかと思うと産声が聞こえた!
先生、看護婦さん「おめでとうございます^^ 女の子ですよ^^」
女の子ということは知っていた。
次の言葉が早く聞きたいのだ...
看護婦さん「五体満足の、元気な赤ちゃんですよ^^」
良かった〜〜〜
なんだかホッとして涙が出てきた。
そしてバスタオルにくるまれて、すぐに顔を見せに連れてきてくれた。
看護婦さん「お母さん似かな?^^」
........
エイリアンみたい(笑)
生まれたばっかりの赤ちゃんは、みんな羊水でふにゃふにゃの顔なのだ。
その証拠に、ここでは生まれて直後の赤ちゃんの写真を撮ってくれて
すぐに病室へ持ってきてくれる。
そしてみんな枕元のテーブルに、その写真を飾っているが、
はっきり言って、多少は顔の大きさ、形、髪の毛の量は違うものの
みんな同じ様な顔だもんね〜(笑)
でもね、やっぱりうちの子が一番かわいいんだよね^^
「今日から私があなたのママよ」じゃないんだよ。
もう10ヶ月も前から、私はこの子のお母さんなんだ^^