誕生
まりあ誕生 誕生2

 1998年11月28日、午後2時22分私達の第二子は家族に見守られながら誕生
した。3135gの元気な女の子。元気に泣くその顔を見て私達はほっとした。 

 3ヶ月前の9月1日、8ヶ月に入っての検診で「羊水が少ないので入院して調
べましょう。」と突然言われ、胎児の詳しいエコーや、私の血液検査など行った
が、特に異常は見当たらず、退院となった。それからは1週間毎の検診を受け
ていた。毎週、毎週NSTや超音波検査など繰り返し、「少な目は同じだね」とな
かなか安心する言葉が聞かれないまま月日は過ぎていった。「夏にプールに入っ
たから、それとも海がいけなっかたかな…。」「元気で生まれてくればいい。」そう願いながら一日一日を過ごしていた。

 11月28日は土曜日、みんな家に居て、のんびりした小春日和の日であった。
朝、破水し、まだまだと思っていたら、急に陣痛が5分おきになり、慌てて病
院へ向かった。病院へ着いて一時間半で生まれてしまった。とても親孝行な子
供だった。おしっこもちゃんと出ているようだし、呼吸もしている、心配した
ことはちゃんとクリアーしているようだった。同じ女の子なのに、長女とはあ
まり似て居らず、父親似の顔だった。
 生まれてから、30分位泣き通しで、助産婦さんが私のおっぱいを吸わせてく
れると、やっと泣きやんだ。なかなか目が開かず、よく寝ていた。

心室中隔欠損
 12月1日(生後4日目)、小児科の回診が午前中にあり、終わった頃、新生児
室へ授乳に行くと、まりあだけ居なかった。助産婦さんに聞くと、心エコーを
行うため、お隣の小児科病棟へ行ったという。不安が頭をよぎった。夕方、小
児科の医師から話があった。「お子さんの心臓に穴が開いていています。心室中
隔欠損です。4mmほどなので自然に閉じることもありますが、新生児期なので状
態をみていかなければなりません。とりあえず退院して1週間後の循環器外来
を受診してください。」予想していなかった事態に頭は真っ白だった。まりあは
おっぱいも一杯飲むし、よく寝るし、顔色もいいし、信じられなかった。
看護婦さんに聴診器を借り、心臓の音を聞いたが、雑音はよく解らなかった。
退院し2〜3日は変わりなく過ぎていった。4日目あたりからうなるようにな
り、呼吸も速くなった。早めに受診しようかとも思ったが、哺乳量も変わりな
く、機嫌も良さそうだったので様子を見ていた。
手伝いに来ていた、私の母は、赤ちゃんなのに、手足が冷たいのね、と心配
してくれていた。私は、季節柄、室温に左右されるのだろうと思っていた。
小児科の受診

12月11日(生後14日目)
 小児科の循環器外来は知り合いの医師で、少し安心した。

 しかしK医師は、
「胸部レントゲンで心胸比が60%あり、心エコーでも穴は8〜9mmと大きいの
で自然に閉鎖することはないだろう。」
とのことだった。穴が大き過ぎて、雑音にならないとのことだった。

「今は早めに手術するようになってきているので、女子医大を紹介しますから
受診してください。」

 私は泣きながら「手術」という言葉を繰り返し頭の中で考えていた。しかし、どう考えても生まれたばかりのこの子の小さな胸を切り開くと言うことは、大変なことであり、何かあったらどうしよう、そんな不安は拭い切れず、又涙が溢れてきた。
 その日は、利尿剤と、紹介状をもらい、薬待ちで、薬局の前に座っていると、
先生が追っかけてきて、足の脈を触らせて欲しいと行った。その後、もう一度エコーをとり、
「ちょっと足の脈が弱いけれど、エコーでは大動脈は大丈夫っだったから…。」そんなことを話したが、頭の中は一杯であまり気にも留めなかった。