9月26日(日) 入院してから、ずっとベットの中の生活が続き、夜中に何度も目を覚ましていたまりあだったが、昨夜は、起きる回数が少なかった。寝る前に運動させたおかげかな。 体重測定、9.200kg。減っても、増えてもいない。 11時より、昨日の延期の分だった、A 医師より手術についてのお話を聞く。お父さん今 日は、時間前に到着。A医師は、一回目の手術の時も、執刀してくださった先生で、実直な、説明も、詳しくしてくださる先生だ。 以下は、A医師からの説明内容。 大動脈弁が狭窄しているが、現在のところは手術をせず、もう少し様子を見れるだろう。なので今回は、心室中隔欠損の閉鎖、肺動脈絞やくの解除のみ行います。 <タイムテーブル> 9時〜 入室、点滴、麻酔、気管内挿管 10時〜 執刀、人工心肺スタート 11時30分〜心臓内の手術に取りかかる。 13時〜 終了、人工心肺からの離脱 15時〜 帰室、CCUへ <手術の進み方> 胸部の前面中央より、縦に切開し、(まりあは未だ小さいのでやはり、縦に切るそうだ)肋骨を開いて、心臓に到達。心臓は、右房にまず切開を入れ、右室、心室中隔欠損の穴から、大動脈弁を見てくる。弁がよく見えるようなら、弁下の突出部分を少し切り取れるかもしれない。 その後、心室中隔欠損の、周りの神経線維に注意し、パッチを少し穴より大き目に縫い つけていきます。神経の通っている所は、だいたい分かっているので、神経を避けて縫います。1%位の割合で、房室ブロックになったりしますが、(神経線維を切断したりして、房室間の伝導障害が起きること脈が少なくなったりする。)その時は、体外式のペー スメーカーを入れたりします。だいたいは、2週間ぐらいで、脈が戻りますが、ブロックのままの時は、埋め込み式のペースメーカーを入れなければなりません。 肺動脈の絞やくした所は、バンディングを外しても、食い込んでいるので、そこは切除し、端端吻合します。 <人工心肺使用についての危険性> 上大静脈、下大静脈に人工心肺の回路の管を挿入し、血液を吸い上げ、大動脈にもう一本管を挿入し、酸素化した血液を戻します。心臓に血液の供給が行かなくなるので、心臓自体は、虚血になります。その間は、氷などで、冷やし、心筋保護剤を処理しておきます。 3〜4時間が人工心肺を安全に使用可能な時間です。長く使っていれば、使っただけ、心臓の機能が、回復するのに、時間がかかり、術後、強心剤などを余計に使ったりします。その他に、腎不全、肝不全、脳障害などが起こり得ます。危険率は、1〜2%です。又、人工心肺を使った後、白血球増多などが見られる時もありますが、3〜4日で元に戻ります。 <術後の経過> 術後うまくいけば、その日の夜ぐらいには、抜管し、麻酔からも覚めるでしょう。2階のICUは1〜2日、その後は6階に上がります。経口摂取の開始も1〜2日で始まるでしょう。術後3週間ぐらいで退院できると思います。 <大動脈弁及び弁下の狭窄について> 現在は、大動脈弁の狭窄の程度は、軽度ですが、今後、手術が必要になるかもしれません。確率は50%位です。今回の術後も弁については、フォローが必要です。弁が2尖弁様で、今のところ開いていますが、(弁下の狭窄のため)血流が速いため、弁尖に血液が当たり、硬化(石灰化)して、さらに、狭窄、逆流が起こる可能性があります。治療としては、肺動脈弁を大動脈弁の所に置換するROSS手術や、人工弁を入れる方法などがあります。バルーンで拡げる方法もありますが、逆流などが起こる可能性が高いです。 人工弁は、成長に伴い、何回か入れ替える手術をしたり、ワーファリン(抗血栓剤)を 飲んだりしなければなりません。ワーファリンは催奇性があると言われているので、妊娠出産に不便です。 ROSSもやり始めて5年位なので、今後の経過が未だ不透明なところがあります。成人では割と行われている手術ですが余寿命が違うので、分かりません。肺動脈弁は大動脈弁より薄いので、ちゃんと保つのかなどです。 又、弁下の突出部分を少し切り取るかもしれませんが、その際、支えをなくして、弁が だらんとするかもしれません。現在の弁輪は7.4mm、へいきんは10mm以上ですので、やはり狭くなっていて、弁下は6.3mmなので、突出は1mmほどです。 その後、A医師が質問して下さいというので、幾つかさせてもらった。 *MRSAの心配はありませんか? 術前の状態が悪く、点滴ラインなどが、入っている場合はそこから創部などに、感染 することもありますが、術前の状態が良好ならば、まず問題ないと思います。 *術後の感染性心内膜炎の心配はありますか? 術後、抜歯時などではやはり注意が必要ですが、再手術まで至ることは殆どないと思 います。
この後、手術承諾書、輸血承諾書、血液製剤使用承諾書に署名、捺印した。 ナースステーションにまりあを迎えに行くと、ベビーカーの上で、すやすやと眠っていた。A医師もまりあを診て、 「イヤ〜よく日焼けしているなあ、心臓病には見えないね。」 ともらしていた。 夜8時 昨日のように、よく眠って貰うため、プレイルームで、遊ばせていると、座っていたら、いきなり後ろに倒れ、頭を打ってしまった。ちょっと目を離したすきのことで、受け止めようにも間に合わず、バーンという音と一瞬おいて、エーンと言う声が、響き渡った。看護婦さんが血相を変えて飛んでくる。 私は、言い訳のように、「そんなに強くはぶつけていないと思うんですけど、、、。」と言うが、まりあは大泣き。しかも、人通りの少ない時間帯、音がかなり響いていた。 ・ ・ ・ 手術は延期、退院とあいなりました。