PART2

 ホントにあった恋の話



<男のつらい立場>
 山口さんは、37歳独身。外資系の会社に お勤めの シャイな男性です。
背は高く、顔だって ハンサム、お勤め先も 一流企業です。
しかし、山口さんは 彼女いない歴を 目下 更新中。 どうしてなんだろ?
 「山口さん、結構 もてるタイプに 見えるんだけど。独身主義者なの?」
 「いや、結婚したいですよ、そりゃ。 でも、僕・・・以前 つきあってた女性から
  言われた 一言が トラウマになってるんです」
 「どんな女性と おつきあいしてたの?」
 「元気が 有り余ってるような・・積極的な 女性と」
 「山口さん、シャイだから リードしてくれる女性のほうが お似合いよ」
 「彼女は、徹夜で デートしても、翌日 平気で 仕事に行くような 女性で」
 「徹夜で デートかぁ・・ふむふむ。 で?」
 「僕は、仕事で 疲れてるもんですから、映画なんか 見に行っても 
  途中で 僕は、寝ちゃうんですよね。」
 「それは、普通だと 思うけど・・」
 「それで、いざ ベッドに 行くじゃないですか・・」
 「話が 核心に 近づいてきたってわけね。 それで?」
 「僕・・・駄目なんです」
 「駄目って??」
 「そういう気分に なれなくて。そういうことが 数回 続いたんですよ。
 そしたら 彼女が・・・」 
 「でも、ホントに好きな 男の人だったら、女は 疲れた彼が 可哀相だなって
 思うと 思うよ。 彼女は なんて?」
 「僕のことを・・・”種なし”って・・・」
 「そりゃ ひどい・・・そういう彼女と 別れて、ヨカッタのよ。だって、あなたに
 優しくないじゃない。」
 「そりゃそうなんですけど・・それ以来、僕・・・自信なくしちゃって・・・」
ガックリと 肩を落として 山口さんは 帰っていきました。 
男性は とっても デリケート。大切な人は 温かく 包んであげたいですね。 
山口さんに 幸多からんことを 祈ります。

<女のつらい立場 〜修子ちゃんの話1〜>
 修子ちゃんは、24歳の 女の子。 就職して 2年目、仕事も 楽しくなり、
これから・・という時、職場の先輩から 猛烈なアタックを 受けました。
仕事のことを よく理解してくれる彼に 修子ちゃんは、心を開き、
ふたりは しばらく おつきあいした後、結婚しました。 もちろん、結婚後も
修子ちゃんは 仕事を続け、 その仕事ぶりも 認められていきました。
新婚の 修子ちゃんは、ある日 ご主人から こんなことを 言われました。
 「修子って H下手だよね。 全然 感じない」
ショックだった 修子ちゃんは、男性雑誌を 見たりして、研究しました。
とても 悔しかったけれど、仕事で 疲れて、思うようには いきません。
 「俺の友達の 坂口んところなんてさ、奥さん 看護婦だろ。夜勤して
 帰っても、家事も 完璧にこなして、 修子とは えらい違いだよな」
私って、稼ぐ 家政婦なの?! 修子ちゃんは 深く 傷つきました。
 しばらくして、修子ちゃんは 妊娠していることに 気付きました。
つわりで しんどくても、仕事は 休めない・・・つらい 状態が 続きました。
 「妊娠を 言い訳にしてるみたいだけど、妊娠してなかったら そういう
状態って 許せないよな」・・・ダンナの 言葉に、修子ちゃんは 愛情を
感じることが できませんでした。 こんな人の 子供が 自分の体にいる!
どうしても 修子ちゃんには 産む決心が できませんでした。

<祈り 〜修子ちゃんの話2〜>
 修子ちゃんの 傷ついた心の 隙間に、入り込んだのは 「不倫」でした。
ご主人とは 冷め切った 関係でした。そこへ、職場でも いいなぁ〜と
思っていた 長瀬さんが 現れました。彼は 既婚。ふたりの 子持ち。
 職場での 飲み会の帰り道。 ふたりは 自然と 結ばれてしまいました。
ダンナとの セックスで、心に キズを負っていた 修子ちゃんにとって、
長瀬さんは 理想的な 相手だったのです。 お互いに 不倫で、どこかで
修子ちゃんは 遊びと 割り切って おつきあいしていた・・はずでした。
しかし・・その関係が 続けば 続くほど、修子ちゃんの心の中で 長瀬さんの
存在が 大きくなって いきました。そして、修子ちゃんは 離婚。
ひとり暮らしとなった 修子ちゃんの家で、長瀬さんとの 同棲生活が
始まりました。 そして、修子ちゃんは 長瀬さんの子供を 妊娠しました。
 しかし、この時期 修子ちゃんに とって、幸せとは 言えませんでした。
毎日、彼は 帰ってきてくれるんだろうか・・と 不安で いっぱいでした。
その頃、彼は 奥さんに 離婚を 打ち明けましたが、奥さんの 猛反対に
あっていたのです。 やがて、彼は 修子ちゃんの元へ 帰らなくなりました。
いつかは 帰ってきてくれる・・祈るような 毎日。 そして 修子ちゃんは
中絶が できない 妊娠6ヶ月に 入ってしまいました。

<決心 〜修子ちゃんの話3〜>
 修子ちゃんには 産むことしか 選択肢は ありませんでした。
彼は いつか帰ってきてくれる・・それだけが 彼女の 心の支えでした。
しかし、彼は 帰ってきませんでした。 彼の奥様からは 弁護士をたてて、
手切れ金の話、子供の認知の話・・・妊娠中の 修子ちゃんに 矢継ぎばやに
現実が 襲ってきました。 そして、修子ちゃんは 子供を 出産。
職場では 彼と 修子ちゃんの関係を 知らない者は いませんでした。
友達のふりして おもしろ半分に 近づく人、 ふたりの噂を 流す人。
「出産祝いを してくれた人、してくれなかった人・・・ 私、絶対に 忘れない。
このことで 誰が ホントの友達か そうじゃないか よーく分かったわ。
子供には 罪は ないのにね」 修子ちゃんは、そういって 今は 笑います。

<苦労 〜修子ちゃんの話4〜>
 子供を 育てるために、修子ちゃんは 出産後 すぐに 職場復帰しました。
修子ちゃんは 負けず嫌いでしたが、子供の授乳、病気・・思う通りに 仕事は
できません。 そんな彼女を バッシングしたのは 同期の男性でした。
「子供が いるからって いい加減な仕事を されちゃ 困るんだよな」
悔しかったけれど、修子ちゃんには 言い返す言葉が ありませんでした。
 子供の父親の 長瀬さんは、出張に かこつけて、修子ちゃんの家に
再び 泊まるようになりました。 修子ちゃんの前で 奥さんの悪口を 言い、
いつか 帰ってくるから・・と 言うのです。 成長とともに、父親に 似てきた
子供を 見ていると、修子ちゃんは まだ 彼のことを 信じてしまうのです。
やがて、そういう関係が 彼の奥様に ばれました。彼の行動を 怪しく
思った 奥さんが、興信所を 使って つきとめたのです。
 とうとう 修子ちゃんは 奥様から 裁判で 訴えられることに なりました。

<闘争〜修子ちゃんの話5〜>
 裁判は、時間とお金、精神が 莫大に 費やされる つらいものでした。
まだ 同じ職場にいた 元ダンナ、彼の奥さんに 職場では 色んな噂を
流され、仕事は しづらくなり、社宅には 住めなくなりました。
 でも、修子ちゃんは 現実から、職場から 逃げませんでした。
堂々と 与えられた仕事は きっちりと こなしました。そんな 修子ちゃんを
認めてくれる人、応援してくれる人も 少しずつ 現れました。
そして 裁判は 終わりました。 判決は 修子ちゃんが ほぼ 満足できる
ものだったそうです。 彼の奥さんは 始終強気でしたが、ある日 修子ちゃんは
気付きます。 「奥さんは すっかり くすんで 幸せそうに 見えないの。
私の子供の 養育費のために 働きますって 言いながら、 いまだに
専業主婦なんだけどね。 私は 病気でも 出社してることを 思うと、
ちょっと 悔しいけど。 彼にも 全く 未練は なくなっちゃった。
彼は なんだか また 新しい女を 追いかけてるって 噂だけどね」
すっかり ふっきった 修子ちゃんは、明るく 笑いました。

<現在〜修子ちゃんの話6〜>
 修子ちゃんは 自分の仕事は 大好きだったので、負けることなく
仕事を 続けました。 そんな ある日、彼女の部署へ 4つ下の 拓也君が
やってきました。 仕事を やる気に あふれた 拓也君は、修子ちゃんにも
どんどん 質問しに やってきました。最初は かわいい後輩だった彼から、
修子ちゃんは 告白されました。 最初は とまどいましたが、彼の 仕事ぶり、
彼の 屈託なさに 惹かれるように なりました。 彼は 修子ちゃんの
過去は 全て知っています。 そして まっすぐな愛情で 修子ちゃんを
包みます。 
「拓也とは 結婚できるか 分からないけど・・・今は 仕事は 楽しいし、
子供は かわいいし・・言うこと なしよねぇ〜」
修子ちゃんは 屈託のない笑顔で 言いました。
これで 修子ちゃんの お話は おしまいです。

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