すかっ!本


ブライアン・H・ケイ著、二階堂黎人監修『―科学捜査ファイル―最後の名探偵』原書房、1996年

 目覚めの中で、最悪なモノの1つに「警察に起こされる」ってのが有ることについて、異存の有る方はいないと思う。
 って、警察に起こされたコトのない方が圧倒的に多いと思うが…。わたしにしても、今までの人生のうちで、今日が2回め!一度目は、NORYさんのHP『風来坊s』に書いて有ります。

 夢の中で電話が鳴っている。
 《あっ!これは、目覚ましの音に刺激されて、脳が夢を見せているんだな…》
 無意識で、目覚ましの方に手を伸ばし、手探りでoffスイッチを押す。
 《!?》
 手応えがない。
 そして、音も鳴り止まない。
 《本当に電話だ!》
 慌てて飛び置き、電話口へ。途中、時計を見ると、4時間弱しか寝ていないコトに気付く。
 《これで、お見合い斡旋所とかのクダラネー電話だったら、コロス!》
 「ハイ?」
 「○○警察署の△△と言いますが…」
 眠気が一気に吹っ飛ぶ!!
 「なんでしょう?」
 《最近は、ヤバイ山踏んでないよな…。もしかして、踏んでないつもりが踏んだか?》
 「お宅の所有されているビルに、泥棒が入りまして」
 「なんですとぉ〜っ?コレで4度目では有りませんか!」
 「そんなに…!!?っで、そのビルに入っている、お宅の事務所も被害にあわれているようなんで、現場に立ち会っていただきたいのですが」
 「分かりました。直ぐ意きます」

 20分後。我が社(笑)オフィス(爆)にて。
 「あなたが、ライフ・サイエンスの社長さんですか?」(←実話です。ホントです)
 《あのネ、そのギャグは聞きあきた(怒)!やっぱ、社名かえるべきかな?》
 「いえ、ライフ・サイエンスではなく、タダのライフ○○!どこ探しても“流行り”のミイラなんてでてきませんョ」怒りを押さえ、皮肉でかえす。
 「被害がないか、確かめてください」
 「あの、指紋とか取る前に、抽斗とか触っても良いんですか?」
 「良いです」
 抽斗、本棚、箪笥一応調べるも被害はなさそう。心配していた、本棚に並べて有る、1冊数千円から1万数千円(古本屋価格)もする本は手つかず。
 ほっ!
 「ないみたいです」
 「では、鑑識呼びますから」
 鑑識到着。見るからに“卵”って若いの、“教官”みたいなベテラン課員登場。
 「写真取りますから、壊されたドアの前で、ポーズ取ってください」と“教官”。
 「ポーズ?」
 《大物を釣ったときのように、ガッツポーズでもするのか??》
 「あっ!いや、ドアの穴のところを指さして下さい。指しか撮りませんから…」
 「そういうコトね」
 パチリwithフラッシュ!
 「あと、開いていた抽斗。箪笥の前でもお願いします
 同上。

 写真撮影が終わって、“卵”が例のアルミの粉を件の、ドア、引出し、箪笥にパタパタと振りかける。
 「あっ、そこ、さっき僕が素手で触っちゃたんですけど…」
 「大丈夫です“教官”、なにやら“鑑識セット”の中から取り出しながら言う。
 「鮮明な指紋が出てこないんですけど…」“卵”が情けない声で“教官”を呼ぶ。
 「どれどれ」“教官”立ちあがり、箪笥の前に。
 「こういう箪笥は、閉めるとき、この辺を押して閉めるコトが多いから、この辺を調べてみろ」
 パタパタ…。
 す、すると…。
 教官の言う通り、掌紋が。
 「なぁっ」勝ち誇る“教官”の目に笑顔。
 「採取します!」尊敬の眼差しで見返す“卵”。ハリキッて採取。
 《あの大きさ(とてもデッカイ)から見て、ありゃ絶対、わたしの掌紋だわ。でも、折角、『シュチュワーデス物語』ならぬ『鑑識物語』している2人に水を差すようなコトは出来ん!断じて!!》
 でも、心配だから、
 「あっ、そこら辺、さっき僕が素手で触っちゃたんですけど…」
 「大丈夫です」もう一度“教官”。さっき取り出しかけた“ブツ”を机に置く。
 指紋採取セット(仮称)。
 昔みたいに、スタンプを使わず―匂いから―“油系”と思われる“何”かを手・指につけて、指紋、掌紋を紙の所定の位置に押していく。すると、化学反応を起こして、見る見る黒くクッキリした紋が紙に付着。
 「へ〜っ!前はスタンプだったのに!」感動のあまり、ウッカリ口を滑らす(^_^;)!
 「前!?」さっき“卵”を見ていた同じ目が、一転、鋭いモノとなる!
 《絶対、社名変更しなきゃ!》
 「あっ!いや!まぁ!なんと言うか、前にテレビで見たモンで…」
 《く、苦しすぎるぞ!んがぁ!「前、殺人事件の参考人として、指紋はおろか、血液型まで、悪名高い横浜県警にとられたことがある」なんて口が裂けても言えない》
 「最近は、スタンプだと容疑者扱いみたいで嫌だって人が多いから、コレになったんですョ」言い方はソフトだが、目は前のマンマ。ヤバイですぞ!
 「でも、こうやって取った指紋を警察は保管するんですか?そうすると、もう悪いコトできませんネ?」
 「いえ、それは人権的配慮から事件解決の後、必ず処理します。それに、コンなものまでイチイチ保管しておいたらそれこそ膨大な量になってしまって…」歯切れが悪いぞ!“教官”
 《嘘こけ!電子化すれば量なんてなんでもないし、照合するのも簡単だ!それに歯切れの悪さが全部物語っているぞぃ》
 「いやぁ。それで安心しました!まっ、悪いコトなんてしないから平気ですし」
 「警察を信用して下さい」
 《それが一番難しいような気が…》
 この勝負、お互い“痛み分”けで決着。

 一応、指紋採取が終わって、後片付けをする、鑑識課員。
 わたしはと言うと、アルミ紛でそこらじゅう白くなった事務書を見まわす。其の視線に気付いたのか、“教官”が、
 「アルミの粉はそのまま雑巾で拭いてもおちませんョ。中性洗剤をつけて軽く擦ってください。そうすれば綺麗になります。必ず、中性を使ってください。酸性やアルカリ性だと化学反応おこしますから」
 「はぁ。掃除はわたしがするんですネェ(T_T)」
 《『すかっ!パラ』ってためになるHPでしょ?アルミの粉には中性洗剤、学校じゃぁ教えてもらえないョこんなコト》

 警察とのやり取りはココまで。
 んで、コレからが、代表取締役HALのお仕事。
 被害に遭われた、入居者の方にお詫びと、壊されたドアの修理の依頼・防犯設備の充実化を工事屋さんと打ち合わせ。
 【収支報告】
 泥棒の利益……現金5000年と切手数千円。
 わたしの出資…お詫びに出したコーヒー代:3500円。
          ドアの修理代:12000円×2=24000円。
          防犯設備非:30万円強!
 〆て、40万弱!
 「泥棒さん。捕まったら、違法行為の損害賠償請求で全部返してもらいます。ムショでタダ働きして下さい。勿論、訴訟費用も上乗せしますンで、ヨ・ロ・シ・ク」
 それから、犯罪を計画中のアナタ!『最後の名探偵』読んで、そのリスクをシッカと頭に焼き付けてください!同書は今から四年も前のものであり、捜査技術ってヤツはその間にも驚くほど進んでいるから。わたしのアドバイスは聞いた方が良いよ。
 それと、ウチのビルは過去泥棒の被害額の累計がタッタ3万円にもならない程、お金が置いてないビル。そして、全員捕まって、民事訴訟起こされて負けて、タダ働きコースを歩んでいます。だから、狙わないでネm(__)m。   


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