「弁護側主張」



 我々弁護側は被告人中山剛さんの無罪を主張いたします。

 今回の事件は中山さんの勇気ある行動に端を発します。
友人の青木さんはペースメーカーを装着しており、安心して乗車できるのは、 携帯電話禁止車両である1両目しかなかったのです。
そんな彼女の横で島田さんは、禁止されている携帯電話による通話を始めたのです。
中山さんは一社会人として、彼の常識のなさを注意し、 青木さんのペースメーカーのことも分かってもらうために説明をしました。
しかし、彼の勇気ある行動に対し島田さんは反省するどころか逆恨みをし、 暴力という最も許しがたい行動に出たのです。
 中山さんは話し合いという暴力を用いない解決を望んでいました。
しかし、島田さんは中山さんを身動きの取れない状態にし、一方的かつ執拗な暴行を加え続け、 彼を追い込んだのです。
中山さんは、島田さんの攻撃に生命が危険にさらされる恐怖感を持ちました。
そして、もうこれ以上耐えられない状態まで追い込まれたため、 やむを得ず抵抗したに過ぎなかったのです。
 検察側は島田さんが受けた傷害の程度が著しく、中山さんのしたことは、 許されるべきことでないと主張しています。
しかし、それは結果のみを捉えたものです。
島田さんは向かってくることを止めず、最終的には大きな足場板を持って攻撃しようとしました。
そのような攻撃を受け、中山さんには手加減している余裕など全く無かったのです。

中山さんは差し迫った危険から自分の身を守ろうとやむを得ず防衛行為にでたのです。
中山さんの行為は典型的な正当防衛の行為なのです。


私たちは中山さんが無罪であると主張します。

 陪審員の皆さんは、我々の主張を聞き、ただ結果のみにとらわれず、 事件全体の流れを見て頂ければ中山さんが有罪になる事が、 いかに誤った事か気付いて頂けるはずです。
マナー違反に対する注意への不条理な暴力。
我々はこのような事実を見過ごすわけにはいきません。
みなさんの健全な良識と公平な判断を期待します。

special thanks:Ai KOBAYASHI


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