+++ エッセイ +++



■ぺるそなちっぷ■

先日いやにリアルで映画チックな夢を見た。
かなり考えさせられる夢だった。
それがちゃんと伝わるか解からないけど、読んでやってください。
mizuの見た夢を・・・・

 

時代は今よりは昔って感じで、
日本ではない・・・そうヨーロッパ系。
主人公は17歳くらいのごくごく普通の女の子。

彼女は普段と変わらずいつもどおりの生活を送っていた。
学校から帰ってくるなりすぐに家事を手伝っていた。
水汲みをするために家の外に出たときだった。

どこからか聞き覚えのある声が少女に近づいてくる。
彼女はその声のする方へ振り向いた。
そこには彼女の友達の…彼女と同い年くらいの青年が立っていた。

青年はある特殊組織に入っていた。
まさかこの青年があの特殊組織に入っていようとは、
この時点の彼女には知る由も無かった。

青年は言った。
「ちょっと君に重要な用事があるんだ。付いてきてくれ。」
少女は言われるまま彼についていった。

彼の後ろを付いて歩く彼女を見て、
街の人々は口々にこう言った。
「やっぱりあの少女は人間だったんだわ。」
「この世に人間がまだ存在していたなんて…まぁ嫌だ。」

何故、街の人々はそう言い放ったのか?
この後、悲劇的な結末が待っている。

言われるがままについていった少女は、
レンガの塀に囲まれた建物の中へと連れて行かれる。

建物に入るなり、奥の部屋に監禁されてしまった。
そこで事の事態をやっと把握した少女だった。
少女は言った。
「私は絶対にペルソナチップを入れない。」


『ぺるそなちっぷ』

ペルソナ
[(ラテン) persona]

(1)キリスト教の三位一体論で、父と子と聖霊という三つの位格。
本質(ウーシア)が唯一神の自己同一性をあらわすのに対して、
個別性を強調する。
ギリシャ語では、ヒュポスタシス。
(2)人。人格。人物。
(3)美術で、人体・人体像のこと。
(4)仮面。

大辞林第二版より

ぺるそなちっぷとは小さな1cm四方の小さなチップで、
人格形成プログラムの組み込まれているチップの事である。
このチップを人間の脳に組み込むことによって、
組み込まれた人間は人間では無くなる。
…『人間では無くなる』とはちょっと語弊がある。
傍目から見たら人間と区別もつかない。
どういうことか?
人間の肉体はそのままである。
何が変わるのか?
人間がかつてから夢見ている
不老不死
になるのだ。

そう…ぺるそなチップを体内に入れるだけで
不老不死になる事が出来るのだ。

街の人々はこぞって
このぺるそなちっぷを体内に組み込んだ。
皆、死を恐れるあまり自然な行動だった。
少なくともそう思わざるを得なかった。

しかし、
このぺるそなちっぷは
良い事ばかりでは無かった。

不老になったということは、
歳を取る事が出来ない
…ようするに肉体成長がストップしてしまうということ。
7歳の子供が組み込むとずっと7歳の肉体ですごさなければならない。
もちろん80歳の老人が組み込んだ場合は80歳の肉体ですごすことになる。
また、不死になっても病気は治らない。
病気で苦しんでいる状態の人間にちっぷを埋め込むと、
その病気をずっと背負ったまますごすことになる。
病気の進行を止める事が出来ても、
同時に直すことも出来ないのだ。

全国民がペルソナチップを組み込む込むこと、
いつしかペルソナチップは半強制的なものになっていた。

この街で人間として残っていたのは、
解かっているだけでもこの少女だけであった。

今回この彼女を監禁したしたのは、
お察しの通り
人間である彼女にぺるそなちっぷを組み込むことであった。

数時間して彼女は庭に連れて行かれた。
そこにはさっきの青年を含む複数(8人くらい)の人間が立っていた。

彼らは特殊組織のメンバーである。
特殊組織=ペルソナチップを義務付けている集団
のことである。

彼らの目的は彼女の脳にぺるそなちっぷを入れること。
それだけだった。

彼らは少女に近づき、
彼女を押さえ込んで脳にしきりに手を伸ばした。
彼女は大きく抵抗し彼らから離れる事が出来た。
次の瞬間
彼女は傍に落ちていた銃で彼らの頭を次々に打ち抜いた。

しかし、
彼らはぺるそなちっぷを体内に組み込んでいる。
銃で打ち抜かれた頭も、
すぐに修復され、もとの形に戻る。
彼らには死というものが存在しないのだ。

少女は叫んだ。
「化け物め!死の存在が無い事を幸せだと何故言える!」
叫びながらも常に銃口は彼らに向けられている。
一歩でも近づくやつにはそのつど弾丸を放った。

「成長を止めることに、何の意味がある!」

彼女は続ける

「病気と共に苦しみ、それでも死の無い道を選択する理由は何だ!!」

もう声にならない声だった
「私は死を持ってこそ生きている価値を見出す。
命の大切さを解かっているからこそ
私たちは一生懸命生きていく事が出来るのだ。
それを放棄した人間に・・・
・・・いや、お前ら化け物に何が解かるというのだ!!」

ここで夢は終わりです。
なんとも煮え切らない終わり方です。
彼女がどうなったかは知りません。
ペルソナチップを入れられてしまったかもしれませんし、
ペルソナチップを入れられる前に自分自身で命を絶ったのかもしれません。

この夢は本当に考えさせられる事が多いです。
自分自身が作り出したというか、
寝てる間に勝手に見た夢ですが、
なんだか奥が深いなぁって思いました。

私の場合もペルソナチップは入れないでしょう。
大切なものは何なのか解かりませんがね。。

'02.2.25.MON

ほーむ      えっせい