裏側からコンニチワ!





11月23日




平成中村座歌舞伎「夏祭浪花鑑」の最後、勘九郎さんと橋之助さんが 追っ手をかわし、舞台の後ろに大きく開いた出口から

芝居小屋が設置されている扇町公園の空間に大きく飛び出していくシ−ンがありました。

劇場の裏手が開くなんて前代未聞のお芝居..

この裏側はどうなってるんだろう??

もしかしたら、公園の敷地を走り回っている橋之助さんをそばで見れるかも、それもタダで!!

こうなったら、中村座の仕掛けをじかに見ないわけには行きません。

公園に着いたのは15分前。そろそろ人が集まり始めています。

このお芝居の仕掛けはかなり秘密になっていましたが、

ウワサがウワサを呼んで、回数を重ねるごとに人が増えていってるそうです。

たしかに、舞台裏にあたるところには大きなとびらが。




「すみませ〜ん。役者さんの走る場所、作りま〜す。」

「すみませんねぇ、役者さん、刀持ってますよ〜。危ないですよぉ〜。」と言いながら

係員さんが、棒きれで地面に線を書いていきます。

でも大丈夫ですか?ロ−プか何かで仕切らなくても?

でも、それは杞憂。

見物人たちは、お芝居の邪魔にならないように、

行儀良く線の外で待機しています。

なんだかこちらも一緒になってお芝居を作っていく

不思議な連帯感のようなモノが生まれはじめました。




そろそろ最後のクライマックスシ−ン。

団七(勘九郎)を捕らえると見せかけて、実は彼を助けにきた徳兵衛(橋之助)

それを追う役人の大立ち回りの場面の音楽と、かけ声が聞こえてきました。

裏手のとびらに5.6人の裏方さんがとびらのかんぬきを外し

背丈の倍ほどの大とびらに掴まります。

ここは機械仕掛けではなく、人力で一気に開けるようです。

そして、一段と鳴り物が響き渡った瞬間!



バァァ−−ン!!

扉が開いて勘九郎さんがやってきました!

勘九郎さん、私のすぐ横をものすごい形相で走り抜けました。

あまりの恐ろしさに固まったわたし....。で、写真は撮れず。

これではイカン、と気を取り直して、今度は戻ってくる橋之助さんに照準を!



わぁぁぁぁ! いやぁぁぁん!! あほぉぉぉぉ!!!

突然拍手を始めた人の手が!!

めっちゃついてないやん.....。


これで終わりなんてひどすぎるよ...。




その時、一度舞台の方に戻って行った役者さん達が戻ってきました。

それも、今度はお二人だけでなく、出演者全員、鳴り物方や裏方さんまでがやってきました。

わたしたちにもご挨拶があるんだ!



団七女房お梶役の扇雀さんと子役さん。

扇雀さんはきれいな品のある女房役でした。





右からお辰役の福助さん、遊女琴浦役の芝のぶさん、

今回一番ホレたのは、三婦役の板東弥十郎さん。

背は高いわ、貫禄はあるはの、しぶ〜い老ヤクザ役でした。


一同うち揃ってのご挨拶のあとも、橋之助さんが義理の父役だった笹野さんを

引っ張るようにしてウラ舞台の中央に連れて行くと

「いよっ! 淡路屋!」のかけ声が。

「淡路屋」は今回勘九郎さんが淡路島出身の俳優の笹野さんにつけた屋号です。


このあと出てきた囃子方の人にも大きな拍手が。

役者さんはお客様を大切にしますが、歌舞伎ファンもまた、お芝居を大切に扱ってるし

お芝居が最後まで上手くいくように見守っている、そんな気がしました。

この一座を引き連れて関西にやってきた勘九郎さん。

この人の芸風の好き嫌いはあると思いますが、

やはり勘九郎さんは、ただ者ではありません。

昔あった「芝居小屋」の楽しさを再現してくれたように思います。

この次はどんなお芝居を関西に持ってきてくれるんでしょうか。

つぎは来年?さ来年? 楽しみにしていますよ〜




そして最後は、

久しぶりに会った着物仲間との揃い踏み。

「バン!」

クリスマス柄」の柄足袋、かっこよかったよ。

そして最後はお茶して、この日は幕。





「おでかけレポ」へ