1.from dark sky
このページを開いた理由は何かって?
そりゃあ、彼氏や友達が欲しかったから。
「自分が好きなのは女ではなく男であること」、高校生の頃には完璧にそれに
気付いていた。
でも、「いつか自分は女性を好きになる」、「時間が解決してくれる」って
気楽に考えてたあの頃、悩む事なんて全くなかった。
あんまり悩まなかったのは大学の時もおなじ。
時間が解決してくれるという期待を、まだ持っていたのが理由の一つ。
もう一つの理由は、あきらめ。
男性しか好きになれない自分は肯定しつつも、ゲイの世界を完全異質な
人たちの限られたコミュニティーと考え、「自分とは関係のない所」と
端から度外視していた。
だから完全に諦めモード。
「いーんだ。自分は人を好きになれないけど、それは仕方ないこと。
悩んだって意味もないし、恋愛より楽しいこと、大切なことはいくらでもあるさっ!」
今振り返ると、そんな風に割り切れてた自分にまじで感心する。
実際、むっちゃ前向きやった。
一流企業に就職するという、非常に明確な目標があったし・・・
そんな自分が、180度、変わったのは社会人になってから。
そう、インターネットの世界に触れてから。
もう2年くらい前かな、
パソコンを買い、インターネットに繋げ、ドキドキしながらゲイ関連のサイトを
開いたのは。
「うぉーおおおっ。これはすごいや!」
男性のヌード画像なんかを見ては、 うーん、結構喜んでたね。
でも、そんな「作られたサイト」にはすぐに飽きてしまい、それを目的として
ネットに繋ぐことは、ほとんどなくなっていた。
当時の僕にとって、ゲイの世界は未だ異質なものだった。
しかし、ある日、
あれはなんでやったんかな?
ある日、観てもうてん、衝撃的なものを。
それはごく普通のホームページやった。
自己紹介とか、好きな音楽とか、日記とか、ありふれたページやった。
ただ一つを除いては、
そう、彼が「ゲイ」であることを除いては
そのページからリンクされているページはどれも、普通の男の子が作っている
普通のページだった。
もう、夢中で読んだ。
あんなに嬉しかったこと、興奮したこと、夢中になったことは、今まで無かった
というくらいに。
みんな同じつらさを抱えていた、みんな同じことを考えていた、僕は生まれて
初めて心の底から共感をした。
「男が好きだ」っていうことは、異質なこと、恥じるべきこと、一生包み隠すべき
ことではなかったのだ。
普通の男の子たちが、僕と同じ痛みを心に秘め、生きているんだ、
そばにいるんだ。
空一面を覆う灰色の雲の合間に、小さな青空がはじめて顔をみせた。
しかし同時に、僕の悩みは今までとは比べものにならないほど大きくなった。
