風薫る街の老夫婦

風薫る街の老夫婦(2)
<2>
何も変わらない街並み
何も変わらない二人の生活

おじいさんは、家の隣でささやかながら家庭菜園
おばあさんは、おじいさんが集めた雑草にはさみを入れる

近所の市場に二人で買い物に出る
市場の近くを走る列車は、1時間に数本しか来ない
線路沿いで、いつものように行き過ぎる。
二人でそれを眺めている。
サーッと風が吹き抜ける。

夕方、いつものように夕食の買い物ついでに
いつものコースを散歩する。
いつものように、犬を散歩させている人と行き違い
挨拶を交わす。
おばあさんは、にっこりと笑うだけ…犬を散歩させてる人も
おばあさんの表情を見て、「今日もお元気じゃねぇ。」と言う。
道端にところどころあるお地蔵さんにおばあさんが挨拶をする。
時々、お地蔵さんの頭についたほこりをはらう。
おじいさんは、おばあさんに言う。「早よ歩かれよ。」


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