| 本の名前 | 作者 | 感想 |
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極北の青い闇から |
小野寺誠 |
作者は、いわゆるヒッピー生活をしながら、
ヨーロッパを放浪し、いろいろな人(ジプシーなど)の間で
生活を共にし、その経験を本に書いている人。詩人で、バイオリニスト
でもある。 この本は、NHKから出版されたもので、北欧の北極圏に住むラップ人と 一冬、生活を共にした記録。作者は、極北のラップ人の村で、村外れの 老人の家に生活し、村の様子や、生活、トナカイの放牧などを経験した。 詩人らしく、繊細な情景描写、心情描写で、北欧の美しい情景、北国の村人の 心境がかたられる。 |
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蘭学事始 |
杉田玄白 |
なんでも、新しいことに取り組むには、勇気と根気がいる。 まったく、オランダ語がわからない所から初めて、大著を翻訳してしまった。 積み重ねと、根気の大切さ。 幕末については、洋学を制したものが、時代を制した、という気が するのだが、どうだろうか。 |
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宇宙からの帰還 |
立花隆 |
読んだのは、高2のころ。衝撃だった。宇宙に行くこと
は、バクゼンとはイメージできても、その本当の感覚はわからない。 でも、立花氏は、緻密で、ダイタンなインタビューによって、宇宙飛行士の 心象風景を、見事に描き出した。 自分が唯一生きれる場所=地球。その地球というよりどころを、離れるとは、 どういうことか、また、宇宙から眺めるとはどういうことか。この本を 読むことによって、それをREALに体験することができる。 |
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極限の民族 |
本多勝一 |
私が、文化人類学に興味を持つようになったきっかけの本。 当時朝日の新聞記者であった著者が、砂漠、密林、極北など、いわゆる 極限の環境下で生きる人々と生活を共にした生活記録。 エスキモーと暮らし、生肉を食べるなどの経験をしながらも、極限の環境下 に生きる人々が、素朴で、人間的に暖かな人々であることを著者は感じ取る。 彼を通じて、私たちもそれを体感することができる。 |
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福翁自伝 |
福沢諭吉 |
お札にまで登場していながら、あまりその人について知らなかった。 福沢諭吉といえば、慶応義塾。”ペンは剣を制す”でしたっけ。 根っからの文人というイメージがあったが、この本を読むと、熱い闘志と 高い志、進取の気性を持って、幕末という激動の時代を果敢に生きた一人 の青年像をみることができる。 平成不況の昨今、彼のような果敢な人生には心揺さぶられるものがある。 |
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古寺巡礼 |
和辻哲郎 |
和辻哲郎では、”風土”がかなり有名と思われるけれども、
私はこの本は読めなかった。 だが、古寺巡礼は、作者も言っているように、肩から力の 抜けた紀行文という体裁で、かなり読みやすい。 若かりし頃の和辻が、奈良、京都の寺を友人とともに巡った 時の、感想集のようなものだが、彼の学識の深さと広さには 驚かされる。これを読むということは、1級の解説を受けながら、 古寺を巡っているようなものであろう。 |
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日本アルプスの登山と冒険 |
ウェストン |
日本アルプスを世界に紹介した、明治期のイギリス人
登山家の記録。 平易な文章で、日本アルプスの美しさ、登山の楽しさがリアルタイムに 描かれ、明治期の日本アルプスの素晴らしさが伝わってくる。 昔の日本人の山の案内人の様子など、民俗学的にも面白いと思われる。 |
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量氏力学と私 |
朝永振一郎 |
ノーベル賞受賞者である学者の、若かりし頃の苦労バナシ。 量氏力学の草創期にあって、草分け的存在であった、作者が、 ドイツに留学していた頃の、自伝。 先人がいないがゆえの、苦労、そして、作り出して行くことの オモシロさ、研究が進まないことに対する、苛立ちと不安。 どんなに素晴らしい学者でも、苦悩があったことがしのばれ、 勇気付けられる。 |
| 本の名前 | 作者 | 感想 |
|---|---|---|
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日本文学 |
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こころ |
夏目漱石 |
なんで漱石が好きになったのか、いまもってわからないけれども、
漱石で一番好きなのは、やはりこれだろうか。 高校の国語の教科書などでおなじみ。 出だしの、”私”が、”先生”と出会う、鎌倉の海の情景が 何故か一番好き。 |
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草枕 |
夏目漱石 |
蕪村の絵のようで、叙景的と称される、作品。 日本画の世界のような、山間の温泉地で、養生する作者。 のんびりした情景の中に、世俗を離れたすがすがしさが感じられる。 |
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我輩は猫である |
夏目漱石 |
あまりにも有名な本書。飄々とした”くしゃみ先生”の日常は、
世俗のあくせくした生き方を離れ、すがすがしい。 俗物の最たる”鼻子”は豪邸に住んではいるが、”くしゃみ先生” の周りには、楽しい仲間が集まる。 |
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第4間氷期 |
安部公房 |
安部公房も、好きな作家の一人だった。 教科書で出会った”赤い繭”を読んでから、いろいろ読んだけれども、 この作品が、わかりやすくて、一番衝撃的だった。 ミステリーの形式をとって、私たちの”未来”に対する認識を 180度ひっくり返す。 綿密でクールな文体も、好きです。 |
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船乗りクプクプの冒険 |
北杜夫 |
大人のための童話にふさわしい、平易な文体と内容だが、奥深い
作品。
とぼけてて、おかしみがあり、
あたたかい。何度読んでも、ほっとしてしまう。 怠け者のタローは、夏休みのある日、宿題をさぼったばかりに、 不思議な冒険の世界へいざなわれてしまう。 怠け者で、臆病で、なんだか取り柄のなかったタローは、 そのモノガタリの中で、少しづつ成長して行く。 海モノ、冒険モノはもともとすきですが、シリアスでないのに、 この幅広さとこのモノガタリの世界の構築感。 My one of best であり、自分の立脚点のひとつだと思う。 |
| 本の名前 | 作者 | 感想 |
|---|---|---|
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外国文学 |
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復活
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トルストイ |
外国文学で好きなのは、ロシア文学。自然描写に引かれていると
思われる。 中でも、トルストイの自然描写は秀逸。 理想主義的なところも、気に入っている一因と思われる。 |
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幼年時代/少年時代/青年時代 |
トルストイ |
トルストイの自伝的三部作。 世界的文豪の、繊細で、多感な子供時代が、 ロシアの美しい自然を背景に描かれる。 非常に興味深い書。 |
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緑の館 |
??? |
すごく不思議で、悲しくて美しい話。 南米の密林に迷い込んだ、”私”は、一人の美しい少女に 出会う。少女は、失われた部族の最後の生き残りで、 森の中で、おじいさんと住んでいる。 美しい言葉を話し、鳥の様に、木々を渡り歩く。 作者が誰か忘れてしまいました。密林(ジャングル)の描写が 美しく、モノガタリの結末の悲しさが、心に残っていたのですが、 作者は、実際には南米に行ったことはなく、写真を見て、イメージで 作品を作ったのだそうです。 |