1999.11.24   チェルシー VS フェイエノールト 3-1
(  ババヤロ / フロー / フロー - クルス )

 もおう、ほんとにペトレスクって、「泣き顔」なんだもんっ。そのまんま、フェイスマークにしたいくらいだ。
 八塚アナは、やったらデシャンをほめてくれるので、うれしい。ぼくは、デシャンが、きょろきょろきょろっとして、背筋をのばして、インサイドでボールを蹴り出す姿勢が大好きだ。この人は、とても丁寧にボールを蹴る。決してそれは、遅いプレイというのではなくて、いくら急いでいても崩れない、といったほうがいい。他の選手と、どこが違うんだろう、と考えてみると、デシャンは、動きが止まる。例えば、ボールを蹴って脚を振り切ったときに、ふつうは、その最後は、フェイドアウトしていくように、あるいは力を抜いたように、幾らか「だらり」とすることが多い。けれども、デシャンには「止め」がある。手足がブラブラしているのではなく、ピタリ、と止まる。だから、体の動きが、流れていくことなく、メリハリがある。その身体の動きが、ダンサーみたいに、空間をつくり出す。そして、彼から出たボールは、彼を離れても、相手の足下に「ピタリ」と止まるのである。そんなところが、ぼくは、好きなんだと思う。

 試合は、開始直後から、圧倒的にチェルシーペース。前半終了ギリギリの時間まで点が入らなかったのが、不思議だ。チェルシーが好き勝手しているみたいだ。だけど、2次リーグでは、ビッグチームじゃないところを応援するぞ、のぼくは、「がんばれフェイエノールト」なんだ。それでも、ついつい見なれた顔が多いチェルシーにつられてしまう。昔、昔、日本全国に巨人フアンが多数を占めていたことを責められない、などとも思って反省する。
 
 フェイエノールト、解説を聞きながら、ベーンハッカー監督っていいな、と思う。こういう信念のあるひとって好きだ。オランダのチームはオランダ人を中心にするのが好ましい。ロッカールームでは、オランダ語だけで話せ。外国人選手は、語学学校に通え。ははははは。

 でも、自分でも葛藤しているんだよ。世界は、開放的でなければならない、ものごとはなんでも混在していたほうがいい、民族差別をしちゃいけない、移民と共存する道を探るべきだ、と常々思っているものだから、サッカーの世界で、こういうフェィエノールトとか、アスレチックビルバオとか、クロアチアを応援してしまう自分は、矛盾しているんじゃないか。去年W杯で優勝したフランスチームの地域色のた多様さに感動した一方で、民族主義的な応援をしていいんだろうか。これでも、結構悩んでいるんだ。そのうち、ちゃんと説明できるようにしなくちゃ。