8/8 ロンドン公演−第30話−
結局ずっと窓バリバリ全開で、
テムズ川を爆走したフェリーは、
無事にグリニッジに到着した。
上陸してすぐ目の前に聳え立つのは、
カティー・サーク号という名の船。
船を降りて目の前に在るのが、また船という、
なんとも不思議な感じではあったが、
♪不思議な、不思議な池袋ぉ〜
東が西武で、西、TOBU〜
たぁ〜かく、聳えるサンシャイン〜
ビィ〜ック、ビック、ビック、ビックカメラ。
という、池袋の不思議さに比べれば、
たいしたことではなかった。
それに、例のロッシー(名犬ロシア人)のおかげで、
すっかり半冷凍状態になってしまったボクは、
思考能力もかなりダウンしており、
「いけふくろう」と、「ふくろう博士」、
ドッチがパクリ?
という、初級カルトにも答えられないくらい
ぐったりしていた。
今回の目的地である、グリニッジ天文台が、
ドコにあるのかも判らなかったが、
見知らぬ受験生同士が、お互いのオーラをキャッチし、
自然と受験会場へ導かれるがごとく、
なんとなく、人の波に付いて行った。
途中、周りをキョロキョロして、洋服屋を探す…。
う〜ん、ありそうない。
ここ、グリニッチはロンドンなんかから比べれば、
とっても田舎のようであり、
厚木でコンビニを探し当てるぐらい難しいようだ。
それでも、諦めずに探していると、
なにやら、フリーマーケットっぽいところを発見!
ボクの印象だと、フリーマーケットってのは、
どうも胡散臭くてショウガナイ。
香港やタイで見た、マーケットの胡散臭さったら、
っんもう、天下一品。
バッタモン、パクリモン、選り取りみどり。
確かに安いのだが、ソレ以前に着る勇気がないものばっかり。
しかし、今回は背に腹は代えられないので、
一目散に飛び込んで行った。
やはり、購買層を見込んでか、婦人物や装飾品が多い。
やっぱ、男モンはないじゃろか?
奥に行くに従ってダンダン心細くなるボク。
…
…
あ、あった!
奥ぅ〜の方に、一軒だけ男モンのシャツなんかを
置いてるところを発見。
さっそく、物色開始。
嬉しいことに、以外に使えそうな服が多い。
無地のものが多く、でっかく
ぐり☆にっち
なんぞ書いてあるものは一つもない。
よかったぁ〜。
中でもネイビーブルーの長袖シャツに目が止まる。
ふぅん。これはなかなか良いですねェ。
問題はサイズだな。
SIZE3。
は?さ、さん?
3って言われても、さっぱりわかんないよぉ。
っと、そこに若い店員らしい兄ちゃん登場。
『どう、気に入ったのある?』
「うん。これなんだけど、サイズ3じゃわからないから、」
「着て見ていい?」
『ああ、いいよ。鏡はソコにあるから。』
「それにしても、寒いねェ。」
このカッコウじゃ、もう我慢できなくって…」
『そりゃ、寒いだろう。
俺なんか、ホレ。』
そう言ってシャツをめくると、中からまたシャツが…。
お前はロシアのコケシかぁっ!
と、ツッコンでみたが、さすがに訳がわからなかったようだ。
なかなか良い買い物をしたもんだ。
ヤッパリお国がちがうと、
フリーマーケットの質もちがうのだろうか?
ちょっとだけ、フリーマーケットの良さに触れた一日だった。