8/11 ロンドン公演−第31話−
小洒落たネイビー☆ブルーのシャツを着込んで、
グリニッチ天文台行きの波に乗る。
小さいながらも、賑わっている街を抜け、
辿りついたのは、大きな公園の門の前。
「こんなかなんですかねェ?」
『そうじゃない?みんな入って行くし。』
なるほど。皆当然のように、
公園の奥へと進んでいる。
「あ、あれ見れば判るんじゃないッスかねぇ。」
ちょっと入ったところに見えるのは、
公園の案内版。
「え〜っと、現在地は…」
『ここだね。』
さすが、ショーン(ハンドル)地図を見せたら、
天下一品。
「あの、トイレらしき建物は…」
『ここ。』
っんもう、目にもトマラヌ速さとは、まさにこのこと。
転職した方がいいんじゃないってくらい。
『何に?』
「えっ?もちろん…」
「三枝の国盗りゲーム」のアシスタント。
『盗るって言うな、盗るって…。』
結局、その案内板に天文台の場所もちゃ〜んと
印されてあり、そこに向かって歩き出した。
すこし歩くと小高い丘が見え、
その頂上に、どんなもんだいってな感じに
天文台がどどーんと建っていた。
「なんだぁ、見えるじゃない。」
『そうだねぇ。でも、結構距離があるのかも。』
まぁ、急いでも仕方がないので、
のんびりぷらぷらしながら、緩やかに続く坂道を上って行った。
『あ、あれ、クリケット
やってるんじゃない?』
「ど、どこ?」
『ホラ、あそこ。やっぱそうだ、流石イギリスだなぁ。
ホントにポピュラーなスポーツなんだね。』
あまり良くクリケットなるものを知らないボクは、
ボケェ〜っと様子を眺めている。
少年たちは、全部で3人。
まぁ、本当はもう少し人がいるんだろうけど、
遊びでやってるなら、よくある話だ。
「奴らの役割分担はどうなってるんだろうねぇ」
『う〜ん、俺もよく知らないけど、多分…
ピッチャーとバッターとジャッジ。
じゃない?』
「えっ?」
「ピーナッツとバターとジャム?」
『どうして、そうワザト間違えるかなァ。』(殺意)
「あは、あは、あは、は、は、は。」
せんだ☆みつおのような作り笑い…。
そんな事件をよそにクリケットをエンジョイする少年たち。
全速力で5mくらい助走をつけ、
ワンバウンドの玉を投げるピッチャー。
それを、羽子板のような太さのバットで、
打ち返すバッター。
野球のように1〜3塁まであるわけではないので、
ひたすらピッチャーマウンドと、バッターボックスを往復するランナー。
ピョンピョンわめいているだけのジャッジ。
少年よ。
そんな大きなバットを使った打てるに決まっとろうが。
少年よ。
わずか10m弱を何度も何度も往復して虚しくないか?
少年よ…。
クリケットのドコが
そんなに面白いのだぁ!?
だぁっ!
だぁっ!
だぁっ!