8/20 ロンドン公演−第32話−

クリケットをやってる少年を横目に、

ボクたちは、グリニッチ天文台に向かった。

小高い丘を上りきると、

天文台特有のドーム型の建物が建っている。

想像していたより小さい感じがする。

今は天文台として機能はしておらず、

完全に博物館化しているようだ。

入り口らしき所から入り、チケット売り場へ。

既に天文関連グッズが所狭しと並べてある。

壁には、写真やポスター。

カウンターには、葉書やミニ望遠鏡。

もう、それだけで天文博士になった気分。

心ウキウキで、早速チケットを買う。

手にしたチケットをじっと見つめる。

コレを手に入れるために、随分長い旅をしてきたなぁ。

いや、本当の旅はこれからだ。

ここは出発点。

ここから、あの満天の星空に向かって…。

あの星のドコかに機械の体をタダでくれる星があるという。

ボクはこのチケットで、銀河鉄道999に乗れるんだ。

そして、機械の体を手に入れて…。

『目が逝っちゃってるよ。大丈夫?』

ショーン(ハンドル)のきっつぅ〜いツッコミで、

ふと我に返る。

目の前には、あっけに取られてポカンとしている

切符売りのオネェチャン。

『こ、こちらから、どうぞ。』

若干引きつり気味にそう言う彼女の指差す先は、

完全に外。

えぇ〜?

今チケット買ったばかりなのに、もう終わりィ?

『いいから行けよ。(殺)』

という愛くるしい目線に従い、

ボクたちは大人しく外にでた。

するとそこには、「ここが標準時です」と記された看板があった。

更に地面には、ご丁寧に一本のラインが引いてあった。

どうやら、この線が東と西の境界線らしい。

ショーン(ハンドル)は早速それをまたいで、

東と西の虹の掛け橋ごっこを堪能している。

なるほど、それで一旦外に出るのか。

変なところで感心し、再び博物館のなかへ入る。

中には、望遠鏡の歴史やら、時計の歴史やらが、

パネルと実物展示でいろいろ説明されていた。

特に興味深々で見たのは、

その望遠鏡で観察したという星たちの話。

なになに。

ナントカ星は、地球から何光年離れていてすげ−遠いんだぁ。

へぇ〜。

ふむふむ。

カントカ星雲は、地球から何十光年離れていてちょー遠いんだぁ。

ほほぅ〜。

う〜ん、でもなぁ。

何光年とか言われても、いまいちピンと来ないんだよねェ。

こう、距離感ってのが。

なんせボクが知ってる距離の単位って言ったらタダ一つ。

メ〜トルーー!
メ〜トルーー!
メ〜トルーー!

 

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