2/20 ぼぉ〜っと歩けば

とあるオフィスの休日。

カタ、カタ、カタ…。

人気のない部屋にキーボードを叩く音が響く。

ひっそりとした静寂の中、

彼は黙々とキーボードを叩く。

青白いモニターの光が、

ぼんにゃり彼を照らしている。

カタカタ、カタカタカタ。

カタ、カタ、カタカタ…。

ふぅ〜っ。

大きな溜息を一つついたところで、

彼はゆらりと立ち上がり、

席を離れた。

こつ、こつ、こつ。

暗いそして長い廊下を、

吸いこまれるように、

歩いていく。

ガチャ。

見た目の透明感を裏切るように、

重いランチルームの扉。

混沌とした頭をかき乱すには、

すこし濃い目のコーヒーが一番。

うつろな目で、

柱を横切ろうとしたその時。

BOWWOW!

うわっ!

ビックリした。

なんだ、犬か。

脅かすなよ、まったく。

…。

…。

い、いぬ!?

な、なんで、オフィスに犬が居るの?

あっけに取られたボクの前には、

めちゃめちゃ団欒している、

アメリカンファミリー。

お、お前ら、何してる…。

一瞬マジで、

誰かの家に間違って、

お邪魔してしまったと思ってしまった。

ウカツだった。

それぐらい普通にランチをエンジョイしている、

アメリカンファミリー。

一家揃ったら、

もっと他に行くとこあるだろうが。

それはともかく、

イヌはやめろよ、イヌは。

 

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