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カナダで現在使用されている言語は、一説には、100以上あるといわれています。これは、ネイティブ(先住民)の使用する、50種類以上の言語を含んでの事で、1万人以上が使用している言葉は、40を切るぐらいだということです。
公用語として定められているのは、フランス語と、英語。これが定められたのは、1969年で、それほど昔ではありません。州の自治権が強いカナダでは、言語に関する細かな取り決めは、州レベルの問題で、ニュー・ブロンズウィック州だけが、二言語共を公用語と定めていて、ケベック州では、フランス語のみ、残りの州では、全て、英語のみを公用語と定めています。
ですから、バイリンガルの国と思われているようですが、西の方では、ほとんどフランス語は通じないようですし、逆に、ケベックの小さな町では、英語が通じない事もあるようです。
カナダにすんでいたら、フランス語もできるようになるだろうなんて勘違いされる事もあるようですが、私が普段使っているのは、英語のみです。カナダが、二言語主義だなと感じるのは、たとえば、、商品のパッケージや、説明書読もうとして、フランス語側を見ていて、「あれ?」と思うときぐらいでしょうか。
フランス語が、あまり使われていないようだからといって、フランス語しか理解できない人たちが無視されているというわけではなくて、役所や、銀行などは、フランス語でサービスが受けられるという旨の掲示があります。また、連邦、州政府の出す出版物は、全て、英語とフランス語の物が作られています。通訳、翻訳、2重の印刷、これらには、膨大なエネルギーと、費用がかかるのを想像するのは、難しくありません。本当に2言語を公用語にする価値があるのかなぁと考える事があります。
フランス語は、大きく北アメリカ大陸全体から見直してみると、マイナーな言語で、ケベックと、その周辺の限られた地域でしか通用しないといっていいと思います。そこを離れれば、英語圏で、さしずめケベックは、孤島のような存在のような感じがします。さまざまな交流が不可欠な今日、国際的に見ても、英語が、共通語として多く使われているようになっているようで、その重要度も増しているように感じます。実際、それは、ケベックに住民が一番身近に感じているようで、フランス語系の人の方が、バイリンガルである率が高いのです。またカナダに新しく入ってくる人たちは、必要不可欠の問題から、フランス語よりも、英語を、自らの言語として選択するようです。
無駄な政策だと感じる反面、言語は、単にコミュニケーションの手段であるだけでなく、文化や、尊厳や、アイデンティティいという根元的な存在の問題と直接関わっていて、フランス語が公用語として位置付けられ、保護されることは、他の少数民族の言語を含む文化の存続と尊厳をも保証する重要な証だと感じる事もあります。