登鶴雀楼

〔説明〕

(かん雀楼に登る)
かん雀は和名コウノトリ。かん雀楼は河中府(山西省の西南端、今の永済)の西南の城壁にある三層の 楼で、東南に中条山、眼下に黄河の流れを望む名勝。多くの詩人がここに遊んで詩を残した。楼ははじめ黄河の中洲にあり、 コウノトリが巣をかけたところから名ずけられたが、のち水中に没したため城壁の上に移したと言う。作者がこの楼に登り 壮大な風景を眺望したときの作。




白日 山に依って尽き
黄河 海に入って流る
千里の目を窮めんと欲して
更に上る 一層の楼

輝く太陽は西の山にもたれるようにして、沈み行く。足元の黄河は東海へ入ろうと流れ走る。私は千里の眺望をきわめ つくそうと、かん雀楼のもう一階上へと登って行った。