
〔説明〕
楽府題の一つ。ただし楽府題は、漢から南北朝に至る間の民謡に基ずいたものが多いのだが、「静夜思」は南北朝以前
には無かった題である。このように、唐代になってから出来た楽府を、新楽府となづける。この詩は月のさえ渡る夜の
望郷の思いを歌ったものである
床前月光を看る
疑うらくは是れ地上の霜かと
頭を挙げて山月を望み
頭を低れて故郷を思う
寝台の前の床を照らす月光を見て、その白い輝きに、地上に降りてきた霜ではないかと思った。
そして頭を挙げて
山の端の月を望み、また、うなだれて故郷のことを思いめぐらすのである。