小話−小さなお友達

初めての夜行列車に乗ったときのこと。
寝台車に乗るのも初めてなら外国の列車というのも初めて。
4人用のコンパーメントでなかなか快適。
真冬のロシアなのにTシャツ一枚でもOKなほど暖房が効いてる。
窓の外は一面の雪景色。。。きれいだけど単調かな(笑)。

ドアから顔をぴょこんと覗かせてる子がいる。
あれ? と思ってにっこりすると、すぐに引っ込んでしまう。
ツアーのガイドさんがやってきて教えてくれた。
「車掌さんの甥っ子だって。他にもう一人子どもがいるみたいよ」

チャーンス!大人はなかなか友達になるっていっても難しいけど、
子どもなら大丈夫に違いない。なにせ子ども受けはいいのだ。

作戦は成功。ワリエーラという男の子とアーニャという女の子。
二人は我がコンパートメントに入り浸りになって、
写真を撮ったりトランプしたりお絵かきしたり。
退屈になりがちな列車の旅も楽しくて、眠るのがもったいないくらい。

時間はあっというまにすぎて目的地についてしまった。
アーニャの親戚がすでに駅にお迎えに来てた。一人旅だったの。
ワリエーラは車掌さんの甥っ子だからまだ車両にいたけど。
あぁ、名残惜しい。せっかく仲良くなったのに。。。私も降りる時間だ。

ズボッ! 

え!?
降りるときになぜかホームと車両の間にはまっている私。
最後に笑いをとってどうするんだ、自分。
まわりのおじさんにすぐに引き上げてもらったけどさぁ。

日本に戻ってからもしばらく文通してました。
ワリエーラとは特に数年してたかな?
誕生日にかわいい8cmくらいのお人形をもらってすごく嬉しかった。
部屋に今も飾ってあります。3人一緒の写真もね。
ワリエーラとアーニャと遊んだ時間をすぐ思い出せるように。
2000年05月16日
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